誰でも一度は聞いたことがある“弱者の戦略”。
近年は名将・野村克也氏が多くの著書でその点を記しているのはよく理解されていることだと思われます。これは古今東西、人々の琴線に触れるテーマであり処世術の基本とも言えます。反対語は当然“強者の戦略”に他なりません。
弱者と強者を分けるものとは何でしょうか。
2つに集約されると考えます。
‘資本力’と‘心持ち’です。
資本力があればこそ、環境と技術を積極的に導入できます。技術の中には人も勿論含まれます。付随してそうした環境を維持するための管理能力と指導力を持ち合わせた‘心持ち’が当然問われます。
まさに強者=一流であるためには何らかの哲学の有無に加え、マニュアル化されるケースも一般的です。
そこで弱者はそうしたスタイルに合わない人たち、選ばれなかった人たちを指すとするならば、パレートの法則と云われる‘8:2’の理論から考えても8割は弱者に該当するのです。だからこそ結果が可視化できるプロ野球はときに“弱者の論理”を反転していくプロセスを見てとれる経営題材に例えられやすいのかもしれません。
私自身、独立起業していく上で“弱者の論理”から学ぶことは多く、野村克也氏以外にも中日ドラゴンズで優勝、その後大洋、日本ハムでも監督を務めた近藤貞雄氏からの影響は大学受験の折、活かされました。
近藤氏の選手育成は「長所を最大限に伸ばし、弱点は目を瞑る」でした。「得意を誰にも負けないぐらいに伸ばせば、自然と不得意箇所も改善されだす」この理屈で高校時代の私は、元々好きだった日本史のみにほぼ特化して全国で20位程度まで模試の成績を伸ばせたお蔭でどうにかなったと感じる点があります。近藤監督の教えを私自身で実証した感覚です。
実はその体験が現在の独立起業に繋がる原点だったのかもしれません。
必ずしも恵まれた環境でなくても、強みを活かして突破口を見出だす方法論。
逆に、とかく万勉にレベルアップを図る考え方が日本人ならではの基礎パターンでしょう。金太郎飴製造思考です。
人間には個性があり、性格があって得手不得手もあります。その見極めと適切な指導方法がその人の生きる術へと示唆されるケースは多いと思います。
無難を由とする金太郎飴製造思考が逆に現在、超情報社会にあって希求されていると教育現場や中高の生徒も真面目に沿っているという話しを聞いたことがあります。
社会情勢から分からなくはありませんが、上場企業であっても在籍年数の短さが公務員への再試験に向かうケースもままあるとも言います。
それを受けて一方では、起業家がどのような動機から生まれていく背景としての、可能性のスタートではなく、これしかないからやらざるを得ないスタートも、金太郎飴現実志向の破綻と歪みを意味します。
これは私自身の見解ですが、転ばぬ先の杖は自分が杖だと思うか否かなので、その人次第、何が好きで何に惹かれているかに左右される要素もあるかもしれないと思うのです。
故に、様々な媒体において有用な人材が輩出されるための、私自身が感じた言葉やきっかけが、若い人たちにも訪れますようにと願うばかりなのです。
今回のテーマと全く関連性はありませんが、ご紹介するのは『JAZZ』ライ・クーダー。
様々なルーツミュージックが組合わさりながらも難解ではなく、現在の私にとって最上の癒しの音楽に昇華されています。
ぜひオススメいたします。
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