日本は現在、世界中で最も訪れたい国、観光ランキングで1位である事はご存知でしょうか。
砕けて言えば、ロケーション、食事、宿泊、接客が極めて優秀だとされているのです。
日本に住んでいて当たり前に感じる事が海外の方にはある種の感動を与えているのです。
そこで逆行するかのように、相対的にサービスし過ぎだったので、労働対価に換算して赤字が出るため止めますという業種カテゴリーも昨今あるかと思われます。
かつて勤めていた郵便局は象徴的です。
この10月からかなりの郵便料金の値上げに踏み切った事でも話題ですが、土日営業局における郵便商品の交換サービスを廃止して購入のみの取り扱いになっています。
これは先日体験したばかりで、先述したサービス過剰と判断された取り扱いの一つと推察しました。
結果、客観的に感じるのは悪い印象の上塗りに見えてしまったという事です。
ただでさえ郵便局はインターネットに押され続けてその存在意義が年々希薄になりがちな状況にも関わらず、ますます足を遠のかせるサービス低下で大丈夫なのだろうかと心配になりました。
しかしながら当たり前が当たり前で無くなるのは世の常です。
確かに値上げには理屈があります。原価が上がる環境に対応せざるを得ない点、これが一番です。
郵便局のケースは輸送コストが大きいと考られます。ただ元々郵便事業は単体で赤字事業です。ユニバーサルサービスを義務付けられているので赤字でも継続意義が生じています。そして郵便局店舗数の維持、これが最も大事な観点です。
これらを合理的に捉えた上で、故にサービス低下はやむを得ないと結論には至らないと一般的には感じると思います。
ちょっとした事で足は遠のき、他社の代替サービスを利用する市場原理が働くだけなのです。案外、郵便局側の危機感が乏しいのは、郵便制度の維持は民営化しても与野党一致で政治が保護している関係は否定できません。
日本文化の側面もある郵便局も実はインバウンドで覗いてみたい観光スポットに上がっています。
政治力でも情でもなく、なくてはならない郵便局とは何なのか…大きなお世話ですが、ノスタルジーが過るからに他ならないのです。
【漁港口の映画館 シネマポスト 現在公開作品のご案内】
‘旋律から戦慄へ’
天才作曲家の “世紀の悪妻”アントニーナ心をさいなむほどの狂愛を鬼才キリル・セレブレンニコフが衝撃の映像化
「白鳥の湖」「くるみ割り人形」などで知られる、19世紀ロシアの天才作曲家ピョートル・チャイコフスキーと彼を盲目的に愛した妻アントニーナの残酷な愛の行方をつづった伝記映画。
監督・脚本は、『LETO -レト-』『インフル病みのペトロフ家』の鬼才キリル・セレブレンニコフ。ベン・ウィショー主演の最新作『Limonov:The Ballad(原題)』が、第77回(2024年)カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され、大きな反響を呼び起こすなど、今世界から最も注目される映画監督の一人である。