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前職時代の特定郵便局長を11年務めて、それ以前の東京時代含めて45歳まで、単に違和感なのか面倒だけだったのかもしれないのですが、腕時計をしない派でした。それが7年前に起業した折を契機に腕時計をすることにしたのです。
ある意味、格好付けと合わせて時間を何気なく確認する機会が多くなるのでは…との想定からこれまでの考えを切り替えて、着けてみる流れとなります。
そう考えると特定郵便局長時代は局内に居る事が殆どだった所為か、比較的時間に敏感な筈の職業にも関わらず壁掛け時計に依存していたのでしょう。
さらにそれ以前も生理的な感覚を優先する事でどうにか逃げ切れていたのです。

そこで、慣れれば今度は着けていないと不安になっていくもので、やはり生活リズムはある種スタイルから板に付けばが前提かもしれませんが、腕時計の件をきっかけに新しい取り組みと云うべきか、自分自身の規格は案外変えられるものだと覚りました。

今回の例えは大した問題ではないのですが、実際、ほぼ面倒臭さからの嫌悪が日頃の概ねの判断の根拠に挙げられる事は少なくないと思います。

何故、面倒臭いと人は思うのか。
これは自分自身における心の優先順位が下位なアイテム程、その思いは強まると推察します。あくまでも各人の心の優先順位なので常識や当然が当て嵌まらない感情との対峙だからです。

ところが往々にして、面倒臭さを消化仕切れた時に不思議と爽快な気持ちになるのは逆説的には対峙して良かったからだと捉えて可怪しくはありません。
故に面倒臭いと思った事象を目の当たりにした瞬間、避けない事をオススメします。避けても再会する可能性が高いと思われます。先送りする位なら今取り掛かった方がベターなのです。

別の言い方では、
‘やりたい事をやるためにやりたくない事をやる’
この一点に尽きるのです。
やりたい事しかやらないという捉え方が一方ではありますが、恐らくある時点で天井に当ってしまい路線変更を余儀なくされる可能性がこちらも高いと私は推察します。
もしやりたい事が或る高みに在る場合、一定の時間を耐える中において、別の事業に従事しながらもスキルを磨き続ける工夫や不動心が鍛えられる観点もあります。その事が一見、面倒臭い事なのかもしれませんが、地力を養う必要なプロセスを意味しています。

結局、肝心なのは自分が決断する理由が明確に有るか無いか、決断にリスクが伴うか否かも付加されると思います。
例えば、分かりやすい題材として、精度の高い映画や音楽を制作する企画、その実現への道程を経る意志をもつに至るには自分の中で如何に煮詰めて、また煮詰めての答えがあり、自ずと説得力が宿るものです。
考え尽くすものだからこその精度の高さに繋がる成果への期待値となります。
時間を要しつつ手を施す美味しい糠漬け作りと似たように感じます。

面倒臭い事に遭遇する時、それは裏返しとみて良いのではないでしょうか。


【インフォメーション】
いよいよ来週末になりました下関名画座。
今回はクロード・ルルーシュ監督不朽の名作『男と女』あれから52年後の現在を描いた『男と女 人生最良の日々』です。
何と当時のキャストとスタッフが再集結、作品構成にはふんだんに若かりし映像が効果的に挿入され、誰しも幸福という概念に深い思いを来たしていくこと必定です。スクリーンで観る機会は貴重です。ぜひ足をお運びください。

下関名画座のご案内
■2023年2月25日(土)
■「男と女 人生最良の日々(2019フランス)」
■シーモール下関2階シーモールシアター
■監督 クロード・ルルーシュ
 出演 アヌーク・エーメ
    ジャン=ルイ・トランティニャン
 音楽 フランシス・レイ
■①10時30分②13時③15時30分④19時30分
■前売1.100円 当日1.300円
シーモール1階インフォメーションカウンターにて発売中。
■提供 ツイン
■企画協力 cinepos
■問合せ 山中プロダクション(090-8247-4407)



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