ウシダトモユキ

行政書士10年目。 映画やプロレスやお風呂屋さんやお寺巡りが好き。将来は琵琶湖でのんびり暮らすのが夢。

ウシダトモユキ

行政書士10年目。 映画やプロレスやお風呂屋さんやお寺巡りが好き。将来は琵琶湖でのんびり暮らすのが夢。

マガジン

  • 無人島キネマ

    キネマリング幹事のウシダトモユキによる『無人島キネマ・ブログ版』。2016年4月よりポッドキャストとして配信している音声メディア『無人島キネマ・ラジオ版』をnoteでも発信。過去記事も随時アーカイブしていく予定です。

  • 快適と最適解

    「働き方」とか「暮らし方」とか、“自分にちょうどいい感じ”を追求して行政書士を独立開業して10年。だいぶ「こんな感じで働き、暮らしていきたい」というのがわかってきた50代。

  • 映画見のプロトコル

    「映画を観て、映画の話をすること。」はとても楽しいことですよね。でも映画を観るのはひとりで楽しめるけど、誰かと楽しく映画の話をすることって、案外なかなか難しいものだなぁと思うことってないですか? 『映画見のプロトコル』は、映画作品の情報や知識を求めるのではなく、「映画を観ること、映画の話をすること」について考えていくマガジンです。 (筆者:ウシダトモユキ)

最近の記事

『あんのこと』感想

心の深くに響く映画を観ると、ついSNSやらレビューサイトで他人の感想を読み耽ってしまう。ふた昔前だったら映画ファンや、それこそ入江悠ファンの集まりに参加して熱く感想を語り合っていただろうけど、コロナを境にそういう集まりからも離れてしまった。だからSNSやらレビューサイトで感想を読み耽った。 河合優実や佐藤二朗の演技に対する評価やファン票を別にして大雑把に分類すると、 ①主人公の杏が可哀想でしんどい ②毒母がクソ ③こういう人たちの存在に対する社会の無関心を反省する みたいな

    • 『侍タイムスリッパー』感想(沙倉ゆうの編)

      安田淳一監督が撮る映画に掲げるブランドは未来映画社。 その未来映画社ブランドで公開された長編映画は『侍タイムスリッパー』が3本目で、過去作に2014年の『拳銃と目玉焼』と2017年の『ごはん』がある。 未来映画社の作品に共通するのは、「映画の内容の面白さとは別に、映画の在り方にもメタ的な面白さがある」という要素。 例えば『拳銃と目玉焼』には、 「おっさんがショボい装備で手作りヒーローになり、身近な悪と戦う」 という映画の内容があり、同時に、 「安田淳一というおっさん

      • 『侍タイムスリッパー』感想(冨家ノリマサ編)

        兄の影響で小学生の頃から吉川晃司のファンだった。 バンドブーム直撃世代だから中学生の頃からBOOWYも好きだった。 だからCOMPLEXの結成には宮沢りえの『サンタフェ』よりも興奮した。 2024年6月で、不振ながらも独立開業から10年を生き延びた。 その「これまでの10年おつかれさま」のご褒美と「これからの10年がんばれよ」の景気づけとして、5月に開催された『COMPLEX LIVE 日本一心』を観に行った。 やっぱり吉川晃司はいつでもカッコイイし、 吉川晃司の横でギタ

        • 『侍タイムスリッパー』全国公開決定に寄せて

          いよいよ『侍タイムスリッパー』全国公開決定ですよ。 大阪は十三で初号上映観てからちょうど1年、その頃から「安田監督、すげぇ映画作ったな」とは思ってたけど、実際今の盛り上がりをSNS等で見るにつけ、あまりの「すげぇ状態」に脳みそが処理追いついてない感じ。 カナダファンタジア映画祭観客賞金賞で一塁打、 池袋シネマ・ロサ8.17エンドロール後の拍手とスタンディングオベーションでランナー1,2塁、 川崎チネチッタでいよいよ満塁! SNS打線爆発、全国公開決定という満塁ホームランが打

        マガジン

        • 無人島キネマ
          45本
        • 快適と最適解
          7本
        • 映画見のプロトコル
          7本

        記事

          アップルウォッチ使って1ヶ月でどうなったか

          この春MacBookを新調した時に、1万8千円分のAppleギフトカードが付いたので、それを使ってアップルウォッチSEを買ってから1ヶ月ちょい。 時計とか、iPhoneの子機というよりは、健康管理ツールとして必需品になりつつある感じ。目覚まし時計としては「腕へのバイブ振動で目覚める」という新しい感覚で、なかなか快適な目覚めを提供してくれるし、座りっぱなしを注意してくれたり、その日の運動量をリング状に可視化してくれて単純に運動のモチベーションになる。 今日、5km走ってる1

          アップルウォッチ使って1ヶ月でどうなったか

          瞑想という作業のこと

          瞑想始めてみたものの、なかなか「おお!これか!!」というような効果はなく、「うーん、こんなもんかな」なんて首をひねりひねり。 ただ、瞑想の本を読んで気がつくのは、「道端に座って車の往来をただ眺めること」のように、“何も考えない、無になる”のではなくて、“あるものをあるように受け入れる”というか、日々自分の頭に散らかっていく思考を客体化して俯瞰するというようなことなんだなということ。 そこで昔読んだライフハック系ビジネス書の、、、なんかアルファベット3文字のメソッドで、「頭

          瞑想という作業のこと

          マイ・ニューノーマル

          コロナ禍になってずいぶん経った。 個人的にはいろいろ有利に働いたことのほうが多かったけど、 政治やメディアやネット村社会のクソっぷりは、知らないほうがよかった。 とはいえそれらを嘆いて暮らすには長すぎるので、 自分なりの新しい日常、つまりは“マイ・ニューノーマル”を構築することに時間を使った。 仕事や家庭、お金、趣味や人間関係、、、 変わりたいと思っているくらいでは、いつまで経っても変わらないので、 「変わろう」→「変えよう」→「変える」→「変えてる」 くらいのステップを進ま

          マイ・ニューノーマル

          『ミッドナイトスワン』:感想編

          ハイ!観られた方、どうでした? 「とりあえずなんか、すげーもん観た・・・」 って気分になりませんでした?? 僕は、なりました。 SNSや映画サイトでは賛否両論って、紹介編にも書きましたが、僕自身の頭の中でも賛否両論。っていうか、良いところと悪いところが、すっごい変なバランスで映画が成立してる、おっもしろい作品だなぁって思いました。 紹介編といえば、このnoteに「スキ」とか、Twitterの方に「いいね」がいっぱい付いたんですが、公開日から日にちを置いたのに、きっと

          『ミッドナイトスワン』:感想編

          『ミッドナイトスワン』:紹介編

          思うところがあって公開後しばらく経ってからの紹介なんですが、この映画、 映画が好きだという人、映画についてブログやSNSで発信する人とかには是非、観てみてほしい作品だなと、僕は思ってますよ。 僕はこの映画、2020年最も印象深かった作品の1本だと思います。 先日久しぶりに東京に行って、映画の仲間何人かと会えたんですけど、その時、皆さんに勧めたんです、「この映画ね、“令和版『湯を沸かすほどの熱い愛』”ですよ」って。 ある人は「観ました、大傑作でした!」とLINEをくれて

          『ミッドナイトスワン』:紹介編

          『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』:感想編

          ハイ、観られた方、どうでした? エンドロールと劇中でかかってた曲『花のサンフランシスコ』、沁みましたねぇ〜・・・予告編でこの曲聴いて、それ聴きたさで観に行ったっていうのもありましたけども。 僕の周りではあんまり話題になってなかったですし、映画サイトの評価もあんまり奮ってないみたいですね。それもちょっとわかるような気もします。 主人公は住むところもなくて友達の家に居候してるって、可哀想な人ではあるんですけど、映画の中でやってること・やろうとしてることが、(事情はあれど結局

          『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』:感想編

          『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』:紹介編

          もはや「信頼と実績のA24」、その新作です!以上。 …って紹介で十分じゃないかとも思うんですが、今年も『WAVES』とか『mid90s』とかイイ作品ありましたけども、「ああ、なるほどこれはA24だわ」って“傾向”みたいなのがあるなって感じるのは、 物語がどうとか別にしても、とにかく映像や音楽が美しくてカッコイイ。 ってところじゃないでしょうか。つまり、 「この映画の場面を切り取ってポスターにして部屋に飾りたい!!」 とか、 「もし自分が映画BARのマスターだとした

          『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』:紹介編

          『82年生まれ、キム・ジヨン』:感想編

          ハイ!観られた方、どうでした?? ツラかったですねー!序盤の実家帰る帰らないのクダリ、「俺が映画館出てもう帰りたい!!」って思っちゃうくらいキツかったですねー!! とりあえず、 男でごめんなさい。 って感想以外出てきません・・・ ・・・って自虐的な笑いにするのも、男のダメさだなって思ってみたり。 いやぁ、予期せずズシンと来る映画でした。 とにかく、 「私たち、疲れてるんです!!!」 ってね・・・。 もうキムジヨンのお母さんからおばあちゃんから上司の女性まで

          『82年生まれ、キム・ジヨン』:感想編

          『82年生まれ、キム・ジヨン』:紹介編

          最近映画観てて思うのは、 「遠い世界の、人類の危機やモンスターやギャングより、半径3mのトラブルやすれ違いの方が、コワくてツラい。」 ということです。 それは2020年代の時代のムードなのか、僕個人のアンテナに響いてるのかわからないですが、『82年生まれ、キム・ジヨン』、身悶えしながら観て来ましたよ。 原作未読だし、前情報も入れていないので、「ああ、前に本屋さんで平積みにされてたやつだよね」くらいなノーガードなスタンスで観に行ったわけなんですが、『タリーと私の秘密の時

          『82年生まれ、キム・ジヨン』:紹介編

          有料メンバーシップ募集 一時終了のお知らせ

          2020年8月1日から募集を開始しました“オンライン映画サークル【キネマリング】有料メンバーシップ”ですが、2020年9月30日をもちまして一旦受付終了とすることにしました。 なぜかというと、応募者殺到のため対応が間に合わず・・・なんてことはなく、むしろその真逆で、2020年10月1日現在、メンバー数は、0名!!という結果だったんですね・・・ えーー!!大滑りしちゃったーー!??・・・は、恥ずかしいィィッ!!! という気持ちはいっぱいなんですが、「オンライン映画サークル

          有料メンバーシップ募集 一時終了のお知らせ

          『TENET』:感想編

          ハイ!観られた方、どうでした? 僕的には、「フツーに面白かった!!」っていう感じですね。アバンからタイトルの流れなんか、カッチョ良ィ〜〜〜!!って、引き込まれましたしね。 時間軸をあーしてこーして頑張りましたッ!っていう作り込みについては、その分かり難さがストレスになることはなかった分、その構造の工夫について「スゲー!!」と思うほどでもなかったです。だから「フツーに面白かった」って感じでしょうか。 サム・メンデスの『1917』も「ワンカット頑張りましたッ!」っていう作り

          『TENET』:感想編

          『TENET』:紹介編

          以前『映画見のプロトコル』で、映画を映画館で観ることの魅力についてこんなふうに書いてましたけれども。 「映画を映画館で観ることの魅力」って何だろうって考えると、僕にとってはその99%が「時代の共有」だと思っています。例えば僕にとって、『スターウォーズ フォースの覚醒』を観るのが2015年の12月8日でなければ99%の楽しみが減ってた。それはイベントだったし、歴史の瞬間でした。僕は映画を通して時代と繋がったような気分になったし、同時に世界中の観客とそれを共有できたような高揚感

          『TENET』:紹介編