第49回 悪の法則 (2013年 アメリカ) 豪華俳優陣演じる者たちの壮絶な末路
大好きなリドリー・スコット監督が豪華俳優陣を従え儚いクライムサスペンスに挑む。
このポスターからもわかるすごい面々。
結婚をひかえる弁護士カウンセラー(マイケル・ファスペンダー)が大金欲しさに麻薬の売買に手を出す。
ここから急転直下の転落人生が始まる。
麻薬売買のビジネスパートナーとなったレストラン経営者ライナー(ハブリル・バルデム)やウェストリー(ブラッド・ピット)と始めた麻薬ビジネスだがカウンセラーに麻薬持ち逃げの疑いがかかる。ウェストリーからメキシコの麻薬組織はカウンセラーを決して許さないと言われ身を隠す事をすすめられる。
しかし、時すでに遅くカウンセラーの婚約者(ペネロペ・クルス)は拉致され殺され、ライナーも運転中襲われ殺される。
カウンセラーに逃げる事をすすめ、自らは見つからずに姿を消せると安堵していたウェストリーも首切りワイヤー装置を人通りの多い街中でかけられ血だらけとなり処刑される。
残されたカウンセラーは麻薬ビジネスに手を染めたことで愛する婚約者や地位を失い後悔する。
最後に笑うのは唯一、ライナーの彼女(キャメロン・ディアス)
実は彼女こそが裏で画策した麻薬の強奪犯の主犯で一連の死を招いた者であった。
この作品を見た方の多くが辛口評価をしている。確かに無理があるし、話は複雑。何が言いたいの?こんなバッドエンドで良いの?と思うだろう。
しかし私はこのどうしようもなく愚かな者たちの転落が一瞬で始まる、大きなものを求めると大きなものを失う。ハイリスク・ハイリターンの恐ろしさと悪の道に足を突っ込むことによって訪れる「最悪」を教訓として教わった気がする。
見所も多数。
1. 運び屋のバイカーが高速でオートバイを走らせているとワイヤーが張られていて、バイカーは首を切断。ヘルメットごと頭が転がる。
2. キャメロン・ディアスがフェラーリのボンネットの上で乱れる
3. 後に結婚するペネロペ・クルスとハブリル・バルデムがお互い別のパートナーとコトにおよぶ
4. ハブリル・バルデムのキャラが笑える
5. ブラピの最後が強烈。ブラピのあんな悲惨な死に方これまでの作品では見たことない。
全体のストーリーの流れやモノモロの欠点はおいておいて、各パートの場面場面の印象は大きい。
私は密かに好きな作品に挙げている
★★★☆ 3.8点
次回第50回の作品は
この度の「悪の法則」と間違われそうになる「悪の教典」をピックアップ!タイトル「悪」繋がり。