池松壮亮も登場!PFF出身監督の原点が垣間見えるPFFオンライン映画祭
今日の一番のニュースは「れいわ新撰組代表の山本太郎氏が東京都知事選に立候補」ではないか。一年前の参議院選で、れいわ新撰組の選挙戦に密着した原一男監督のドキュメンタリー映画『れいわ一揆』が、現在公開延期になっているが、そこには次こそもっと多くの候補者を擁立し、国政に切り込むという勢いが感じられた。それだけに、今、都知事に?という驚きがある。
一方、今日嬉しかったニュースは、コロナ禍でほとんどその動向を知ることができなかった、大ファンの池松壮亮さんが、ついにオンライントークに登場するということ。映画愛は人一倍の池松さんだが、元々SNSもしていないせいからか、映画や映画館を守る各種のムーヴメントにも登場することがなかったし、リモート作品にも参加していない。3月のおおさかシネマフェスティバルで最優秀男優賞(『宮本から君へ』)を受賞し、表彰式にお越しいただいていたかもしれない池松さんが、コロナ禍でどんな思いで過ごしていたのか。そのトークがついに解禁!という気分だ。
毎年9月に東京で開催、その後地方でも入選作品が上映されるPFF(ぴあフィルムフェスティバル)はインディペンデント映画作家にとっては、まさに目標とすべき映画祭だ。PFFで過去にグランプリを取った監督は、今や皆が知る、日本映画界を代表する監督ばかり。早くから女性監督も入選やグランプリを獲得していたし、商業映画を撮りながらもインディペンデント映画の精神を忘れないような、それぞれが作家性のある監督を発掘し、育て続けている。
今日発表されたPFFオンライン映画祭は、サブタイトルが「"人”が映画をつくる」とあるように、過去にPFFグランプリを受賞した作品を中心に、6日間連続で毎日21時スタートの上映プラストークという構成になっている。池松さんが登場するのは、ベルリン国際映画祭にも選出された、超パンチの効いた青春映画『あみこ』、最新作で初配信『魚座どうし』の山中瑶子監督とのトーク。監督と出演俳優というつながりでもなく、なぜこの二人なのかと思うが、山中監督もとんでもない才能の塊なので、ものすごい化学反応が生まれそうな気がする。
そして、先日発表された第一回大島渚賞に輝いた小田香監督作品 『セノーテ』も9月の公開にさきがけ、先行上映と写真家、石川直樹さんとのトークが!大阪出身で、あのタル・ベーラが設立した映画学校で学んだ小田さんは、シネ・ヌーヴォでばったりと出会うこともよくある、地元のミニシアターを愛する映像作家なのだが、高校時代はバスケ部だったという見事な身体能力を活かして、前作の『鉱ARAGANE』では炭鉱の現場に日々潜り続け、今回はメキシコ・ユカタン半島洞窟内にある泉セノーテの神秘を追うため、泉を潜り、私たちが観たことのないような映像を見せてくれる。神秘の世界へ誘う作品、こちらもぜひ注目してほしい。