10年かけ、16ミリで撮影する意欲作『刻』がみせてくれる映画の力〜緊急事態宣言関西Day1
1月7日に首都圏の1都3県に出された緊急事態宣言、連休が明け今日、13日から大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県が追加された。とはいえ、昨年の緊急事態宣言とは違い、映画館もまだ営業することが可能だ。20時までの営業に限定されることが感染抑止に効果があるのかはともかくあとは、2月7日までという期限で緊急事態宣言が解除されるかどうか。昨年の例を顧みれば、プラス1ヶ月近く伸びる可能性があることを覚悟しておかなければならない。遅まきながらビジネス往来も全面的に制限(停止ではなく・・・)となり、今一度気を引き締める時が来た。秋以降出社していた仕事もしばらくは再び在宅になり、家ごもりの日が増えそうだ。
そんな時だからこそ、少し目線をあげて、遠くまで見渡したい。スケールの大きなものに価値を見出したくなる。目先を見れば確かに大変なことだらけ、映画界も厳しい。でも、作品を作る時、本当に自分の作りたいものに覚悟を決めて自分の時間を差し出し、全力でそれを実現させようとする人の存在を知り、俄然応援したくなった。それが、1月11日から制作費のクラウドファンディングを開始した、16mmフィルムで10年かけて撮影する長編映画『刻』を準備中の塚田万理奈監督だ。彼女の前作『空(カラ)の味』を見れは、いかに生の感情を大事にし、演者の姿をすくい取っているかがよくわかる。塚田監督なら、きっと成長していく主人公役の子の中から湧き出るものを永遠に焼き付けてくれるはずだ。まだまだ先の長いプロジェクトだが、ぜひその存在を知ってもらえたら嬉しく思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?