2012年2月28日(火) 銀座シネパトス
ラストは、北村和夫と別れ、踏切で電車が通り過ぎるのを待ちながら、呆然と、これからどうするべきかというような顔をしている渥美清の、電車越しのストップモーション。
彼がこれで遺書の配達をやめるのか、続けるのかはわからない。
深作欣二の『軍旗はためく下で』に似ていると思った。
アタマのほうの、渥美清と小川真由美とのやりとりが色っぽくてよかった。
「名前なんて、ただの符丁よ。そんなの聞いてどうすんのよ」
「でも、あると便利だな」
の会話とか、渥美清のタイミングが見事。
あとは、ラストの北村和夫がすごくよかった。
(観たあと、原作の『遺書配達人』を読み、ラストの部分を書き写していた)