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最期のことば

今日は、私が大変お世話になった大好きな社長さんのお話をさせていただきたいと思います。

大好きな社長さんは、私がまだ26歳の頃に知り合った14歳年上の男性です。 とても豪快で気前がよく優しくて包容力のある素敵な人です。しかし、欠点もありアルコール依存症でした。治療になかなか結びつかず、根本治療ができませんでした。

そんな社長さんは53歳という若さで多臓器不全で1年半前に亡くなってしまいました。

私は社長さんを見舞う為、病院へ通っていました。社長さんが救急搬送された日と、意識が戻った次の日には私は病院に居たのですが、意識が戻った次の日に会話を看護師さんが持つタブレット経由ですることができました。
『だ.い.じょ.う.ぶ.⁇』とすごくゆっくりな口調で社長が私に聞いてきました。私はもちろん健康ですし大丈夫です。なのに、全然大丈夫じゃないICUに入っている社長さんが私の心配をし、まず第一声にしてきたのです。私は涙目になりながら「大丈夫だよ!」と返事をしました。そのあと社長さんは看護師さんに『下に降りたい』とお願いしていました。管がいっぱい繋がれた身体で一生懸命な姿に私は無理をしないで欲しかったし、看護師さんの忙しそうな様子に私は遠慮し、『大丈夫ですよ。』と看護師さんに返事しました。私の元に来たかった社長さんの意思を私はむげにしてしまいました。

この時、この会話が社長さんとの最期の会話で
社長さんの最期のことばは、私に向けられた『大丈夫?』でした。どんな時でも自分のことよりも私の心配をしてくれた社長さん…カッコ良すぎる最期でした。こんな風になれそうにはありませんが、こんな素敵な人と知り合えて、カッコいい生き様をみれて私はとても幸運だったなと思えます。

社長さんが亡くなって私はなかなか立ち直れませんでしたが社長さんに少しでも近付ける様に毎日一生懸命生きて人生を楽しみたいと思います。社長さんは、病気だろうが、足を骨折していようが、海外旅行に行き、酒を豪快に飲み、毎日を精一杯楽しみ人生を謳歌した人でした☺️


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