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謎の毒親 姫野カオルコ
意識しているわけではないけれど、多読していると似通った雰囲気の作品を手に取っていることが多い。一定の感情階層に浸ることで、多読が原因で起こる混乱を無意識に避けているのかもしれない。
先日記事にした「隠された悲鳴」に続き、これも、ノンフィクションのようなフィクションだ。ノンフィクションに基づいたフィクションと言った方がより正しいのだろうか。姫野カオルコさんの実体験を基に、姫野カオルコさん自身が小説として仕立てている。
とても不思議な読感だった。
姫野さんの実体験だと前情報を持って読んだにもかかわらず、読んでいる間は「どうしてこんなに面白い創作が書けるんだろう」と本気で思っていたし、最後にあとがきを読んで「姫野さんは、不思議な体験をして育ってこられたのだな」と、姫野さんの実体験に基づいていることを、またすんなりと受け入れていた。
読んでいる途中の受け止め方と、読後の受け止め方が全く違うのに、その温度差が私の中に違和感を生んでいない。この奇妙な感覚を、説明する言葉が見つからない。
いつも以上に中途半端だけれど、今日はここまで。
この作品がわからないというより、何か引っかかるものはあるのだけれど、それが何かわからない。
もう少し、時間をおいていずれまた向き合おうと思う。