DVクズ男の話

4年付き合った恋人と別れたのは
このDVクズ男を好きになったからだった

顔は万人受けするイケメンで
表面上の性格は良く、モテる典型的なタイプ

一緒に参加した飲み会の翌朝、
目が真っ赤に充血していた。
飲みすぎたのか記憶はないが、
殴られたということはすぐにわかった

その日私たちは付き合うことになった
全てが新鮮で、久しぶりのドキドキ感

相手はいわゆるチャラ男に分類されるタイプ
一緒にいない時間は不安とモヤモヤで
落ち着かなかった
だからずっと一緒にいた
携帯のバイブが鳴るたび不安になり
一緒にいない時間のことは全て疑った

また私は傷つくのが怖くて
相手を疑いながら自分は浮気してた
自分がしてるから疑ってしまうのだけど。
浮気されたときのために浮気する
いま考えるとゾッとするけど
あのときはそれしかなかった

そして案の定、浮気された。

やっぱりな、っていう気持ちと
ずっと苦しかったからこれで終わると思うと
少しホッとした

問い詰めるとその場で泣きだし
もう会わないと浮気相手に連絡を入れた
（典型的なタイプ）

数日後、私の浮気がバレた。
ものすごい勢いで怒鳴られた
言い返すと殴られた
太ももあたりを蹴られ倒れるとお腹、背中と蹴られた
解放されたくてひたすら謝った

別れることもできずそのまま関係を続けた

別れを切り出すと物が飛んできた

しばらく人形のように一緒にいたけど
面白くなくなったのか別れることができた

こんな奴だと気付く瞬間は
出会ったときからたくさんあったのに全部見逃してきた　
気持ち良いぐらいボロボロになった

その頃友人からよく言われた
自分を大切に。と
私はこの言葉が嫌いだった
どうやったら大切にできるのか
そもそも自分を大切にするとはどういうことか、全くわからなかったから。

でも答えは簡単だった
気付くまでに時間はかかったけど
それはまたいつか。