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身に覚えのない借金の話
高校を卒業して新卒で入社した会社。
世間ではブラック企業と言われる会社だったが
高校生だった私はそんなこと知らない
とにかく就職先を見つける、ただそれだけだった。
朝から深夜まで働く毎日
社会人って大変だな。会社の洗脳もあり、
これが当たり前だと思っていた。
ある日、知らない番号からの着信が続いた
休みの日電話に出てみると
引き落としがされていないという内容。
意味がわからず尋ねると50万円のキャッシングの返済がされていないと言われた。
母だった。
家が貧乏なことには薄々気付いていた。
同級生がほぼ全員進学していく中、
私には就職という選択肢しかなかった。
会社員になるとお金を借りることができる
自分に50万円の借金があるという事実は
ショックだった
不安になり調べていくと更に90万円の借金があった。
これは入社後すぐに母にお願いされて一緒に行った銀行のローンだった。
すぐに返せる目処があると言われ印鑑を押したことを思い出した。
返済されていなかった。
高校を卒業してすぐに
自分に140万円の借金があると知った日。
当たり前だが貯金などない
ここから自分の中でなにかが、変わった。
そのなにかはわからないけど、胸が締め付けられた
よく本や歌詞で見るこの言葉はこれなのかと思った
本当に痛かった
母に怒りをぶつけたけれど
それでこの事実が変わることはない
私が毎月返済する
今月分も振り込んであるから大丈夫。
そう言う母を信じるしかなかった
自分は借金をするためにこの家に生まれてきたのか?
母はお金を借りる為に私が社会人になるのを待っていたのか
そんなことを考えながら。
貧乏は人格を変える
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