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ルドルフ・ヌレエフという生き方
フランス、アリエ県ムーラン市に「国立舞台衣装博物館」がある。
そこの常設展が「ルドルフ・ヌレエフ」。
パリのアパルトマンが再現され、ヌレエフの私物が展示されている。
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彼の人生を追うビデオも上映されている。
一言で表すなら、「踊ることへの愛に生きた人生」。
ただひたすら、好きを追求している。
偉大な業績を残した人の共通点だ。
ヌレエフ少年は、ある日バレエの舞台を見て「ぼくはダンサーになる」と決め、一生そのまま生きた。
厳格な父親が反対しようと、共産主義の故郷が圧力をかけようと、体がダンサーに向いていなくても、そんなことは関係なかった。
ルドルフ少年の幼少期の写真を見ると、ずんぐりむっくりしている。
大人になってからも、いわゆるダンサー体型ではない。
でも自分にできるダンスを極め、体を創り、誰にもできない表現や跳躍をし、スタイルを磨いた。変形した足指の形が印象的だ。
「ぼくはぼくのダンスをする。ぼくのスタイルを変えない。それが僕自身だから」。
無邪気でもあり、修行僧の様でもあり、哲学者の様でもある。
踊っている姿は、躍動する彫刻。唯一無二の存在だ。
好きに忠実に生きる。その無邪気さ、激しさ、一心不乱さに人は心を乱され、奪われるのだろう。