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【バルビゾン@フランス】芸術家のための宿

画家たちを愛し、画家たちに愛された旅籠「GANNE」が博物館となって、バルビゾンを訪れる人たちを迎えている。

壁には絵がかけられているだけでなく、直接デッサンなどが描かれてもいる。

食事代の代わりに絵を描いた画家たちの姿が思い浮かぶ。
壁や家具にも描いていて、相当楽しい場所だったのだろうなと思われる。
GANNEの家族は第二の建物を建てられたりしているので、経営もうまくいっていたようだ。

ピアノを中心に画家たちも踊ったり歌ったりしただろうか。

バルビゾンの画家たちの絵は、似ている。
時代は、フランス革命から数十年。
宗教画から離れ、自然をそのまま、あるいは自然の空気感を生かして描く喜びにあふれている。

1つのグループとして見ることはできるけれど、この中から自分のスタイルを見つけるのは、容易なことではなかっただろう。

バルビゾン派の仲間であると同時に、仲間とは違う自分のスタイルを見つけてこそ本当の価値がある。
自分だけのスタイル、自分だけのテーマ。

それを見つけ、極めていけたのがミレーだったのではないかと感じた。
農夫たちへの敬意。

ルーブル美術館にもミレーの絵が有るけれど、ミレー以前のミレーというか、模索中のミレーの段階の絵がある。
ミレーの目指したものは、絵として美しいという段階を超え、農夫たちの祈りや敬虔さ、魂の美しさ、自然への向かい方を表現することだったのではないか。
物語や人生がそこに見える絵。

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館内の壁の絵には面白いものがたくさんある。
お気に入りを見つけてみよう。

見ているうちに、絵が描ける壁のある家が欲しくなった。
そして、自分のバルビゾン村を造りたくなった。

博物館の見学中、30分ほどのビデオが見られる。
Ganneの旅籠の家族、バルビゾンの芸術家、当時の雰囲気についての説明が音と映像とであり、日本語の字幕もあった。
30分という時間がかかるけれど、その価値はあります。
わたしたちは途中からだったので半分だけ見たのだけれど、はじめから見ればよかったと残念に思った。

バルビゾンは良い季節の週末は人でいっぱいになるそうなので、平日やオフシーズンがお薦めです。

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