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1週間後の朝は、日本で目覚めます
フランス、ランス在住のアリアリ♡香田有絵です。
来週から1か月、日本に帰ります。今年は春に帰らなかったので、一年ぶりの日本です。
内緒にして帰ってもいいのですが、海外から帰国する人がどうやって日本に入るのか、どんな気持ちか、一つの例として記していこうと思います。
出発の前日、フランスでPCR検査を受けて陰性だったら飛行機に乗ることが可能になります。
羽田空港に着いて改めてPCR検査、陰性の場合のみコロナ対策のハイヤーで自宅に直帰、2週間の自宅隔離生活です。
フランスは感染者が多いのでは?と不安に思われるかもしれない方のために一応お伝えしておくと、現在暮らしているランスでは、ほとんど人とすれ違うことのない日々を送っています。公共交通機関を使うことはありません。徒歩か車の生活。
お店に入る時は、もちろんマスク&手指消毒。
人と会うのはほぼオンラインなので、感染確率の著しく低い日常です。
人口密度が低く、道路の幅が広く、公園や森にめぐまれた地方都市ならではのゆったりとした生活。理想的な暮らしではないかと思います。
それでも日本に帰りたくなります。
ランスでの生活に満足していますが、年に一度か二度は日本に帰りたい。両親に会いたいですし、友人とも直に会って話がしたい。
スーパーでの買い物、普通の日本食を食べること、書店に行くこと、ただ街を歩くこと。
楽しみというより、わたしのフランス生活の心の支えです。
そんな日本帰国。直前はワクワクかというと、これがそうでもありません。
愛犬シラノや夫と1か月会えないなあとか、出発までにやることたくさんあるなあとか、あんまり移動に疲れないといいなあとか、割とネガティブ・モード。
夫は「あと〇〇日で日本に帰るのはだーれだ?」とわたしの気持ちを盛り上げようとしてくれるのですが、近づくほど「帰らなくちゃいけないんだっけ?」と複雑な気持ちになります。
なんなんでしょう。この気持ちを含めての毎回の帰国。
ネガティブになるのに、帰りたい。日本の生活だけでも、フランスの生活だけでも満足しない自分を認める居心地の悪さ?
もしかしたら日本行きはわたしにとって、誰かに会うためだけではなく、一人の自分を感じたり、自由を確認するための時間なのかもしれません。
フランスで、いろいろな人種や宗教の人がいる中で、さまざまな価値観に触れて生きる自由。
東京で、周囲も日本人で、安心してお洒落して歩き雑踏にまぎれる自由。
自由を求めて海外に出、自由を求めて日本に帰る。
そのバランスで、わたしは成り立っている。
しばしのお別れで切なくなり、両方いっぺんには手に入らない寂しさはありますが、再会の喜びも大きい。
そんなこんなで、一週間後の朝は日本で目覚めます。