戦争の選択肢はいろいろあった。フランスの第二次世界大戦、戦勝記念日に思う。
フランスは昨日5月8日は、第二次世界大戦の勝利記念日でした。
1945年のその日、ベルリンで連合国軍とドイツとの終戦が調印され、フランスでは文字通り国中で勝利の鐘が鳴り響き、ドゴール将軍によるラジオ演説がありました。
5月8日に関しては、ご存じの方も多いでしょう。
あまり知られていないことですが、ランスも第二次世界戦終結に大きな役割を果たしています。
1945年5月7日、ドイツ軍が降伏する調印がランスでなされました。
現在その場所は博物館になっています。
一度この博物館を訪れたことがあります。もともと学校だったところで、調印のテーブルが残され、戦争に関するいくつかの展示物がありました。
最も印象的だったのは、戦争を説明したビデオの中の、1945年5月8日のフランスの街の様子を撮影した部分でした。
勝利を祝う人々が映されていたのですが、みなさん普通に良い服を着て、おおらかに戦勝を喜んでいるのです。
こんなにフランスが無事だったことに驚きました。
フランスも民間人死者が17万人もあったので無傷だったわけではないのですが、早々に降伏したことによって街の破壊を防ぎ、民間人の死者を少なくできたのかもしれません。
戦争の終わり方は勝敗の二択ではない。
生き残ること。被害を最小限にすることが大切なのです。
国のトップにとっては名誉やプライドも大事かもしれませんが、一般市民にとっては日々の平穏な生活の方が大事です。
続けるよりは負けてしまうことを選ぶことも選択の一つなのだということが心に深く刻まれました。