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【シエルの注目映画】2022年9月公開作品

前置き無しに一度記事をアップしてしまいました。
改めて。

9月公開作品の中で気になるものをピックアップしてみました。
新作公開が少ない気がするのですが、情報収集が下手なだけでしょうか…

『秘密の森の、その向こう』(9月23日公開予定)

2021年製作/73分/G/フランス
原題:Petite maman
配給:ギャガ
監督・脚本:セリーヌ・シアマ
製作:ベネディクト・クーブルール
出演:ジョセフィーヌ・サンス、ガブリエル・サンス、ニナ・ミュリス、マルゴ・アバスカル
公式サイト:https://gaga.ne.jp/petitemaman/index.html

時空を超えた、少女の出会いが浮き彫りにする女の深淵。
娘、母、祖母 三世代をつなぐ<喪失>と<癒し>の物語。

公式サイトより抜粋

『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督の新作です。映像の美しさは間違いなく期待できるでしょう。
原題は「Petite Maman」=小さなママ。8歳の少女が森で出会うのは8歳の時の母親、というファンタジーなのか、それともまるでそのように思える別の少女なのか、あるいはこの出会い自体が幻なのか。予告を観た限りではわかりません。

『LOVE LIFE』(9月9日公開予定)

2022年製作/123分/G/日本
配給:エレファントハウス
監督・脚本:深田晃司
撮影:山本英夫
出演:木村文乃、永山絢斗、砂田アトム、山崎紘菜
公式サイト:https://lovelife-movie.com/

妙子(木村文乃)が子連れで二郎(永山絢斗)再婚した後に、ろう者である元夫パク(砂田アトム)が戻ってくる。妙子はパクの身の回りの世話をするようになり、二郎は以前付き合っていた山崎(山崎紘菜)と会っていた…

公式サイトより抜粋

「愛」と「人生」について描く、なかなかにヘビーな内容のようです。
元気がないときに観たらつらいのか、逆に元気が出るのか、おそらく後者だろうとは思うのですが、観てみるまでわからないですね。
木村文乃さんがいい感じです。

『マイ・ブロークン・マリコ』(9月30日公開予定)

2022年製作/85分/G/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ、KADOKAWA
監督:タナダユキ
原作:平庫ワカ
脚本:向井康介、タナダユキ
エグゼクティブプロデューサー:小西啓介
出演:永野芽郁、奈緒、窪田正孝、尾美としのり、吉田羊
公式サイト:https://happinet-phantom.com/mariko/

親友がマンションから転落死し、その遺骨を毒親から奪って逃走する、彼女が好きだった海へ連れていくために…という、変形ロードムービーのようです。原作は同名マンガ。今、試し読みしてみましたが、続きが読みたくなりました。
永野芽郁さんは原作のトモヨとはイメージがまるで違いますが、表情に惹かれます(もっと荒れた感じだとさらにいいかなと思うのですが)。マリコの実父を演じる尾美としのりさん、その再婚相手の吉田羊さんも、ともに原作のキャラクターより全然きれいです。父親はもっとロクでもない感じの方が良さそうですが、実写化の限界なのかな。毒っぷりがあまりにヘビーなのでワントーン明るくしたのかも。

『暴力をめぐる対話』(9月24日公開予定)

2020年製作/93分/G/フランス原題:Un pays qui se tient sage
配給:太秦
監督:ダビッド・デュフレーヌ
撮影:エドモン・カレール
編集:フロラン・マンジョ
監督:ダビッド・デュフレーヌ
撮影:エドモン・カレール
編集:フロラン・マンジョ
公式サイト:http://bouryoku-taiwa2022.com/

2018年にフランスで始まった政府への抗議活動「黄色いベスト運動」。
民主主義国家の存続をかけた重要な問題に対し、負傷した市民や警察関係組織、弁護士、社会学者、心理セラピストら24人にデモの記録映像を提示して対話を促し、「正義」と呼ばれる「暴力」の原因と結果について考察していく。

映画.comサイトより

原題は「Un pays qui se tient sage」=節度を保った国(“お利口な”国)、ということで「黄色いベスト運動」に際して起こった暴力を伴う混乱状態を皮肉るものとなっています。ここで“「正義」と呼ばれる「暴力」”とは、警官による武力行使のことですね。
「黄色いベスト運動」については、当初はニュースなどで知っていましたが、その後どうなったのか知りません。各種専門家や一般市民が公権力による暴力についてどのように考察するのか興味があります。

『グッバイ・クルエル・ワールド』(9月9日公開予定)

2022年製作/127分/R15+/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
監督:大森立嗣
脚本:高田亮
出演:西島秀俊、斎藤工、宮沢氷魚、玉城ティナ、宮川大輔、大森南朋、三浦友和
公式サイト:https://happinet-phantom.com/gcw/

互いに素性を知らない一夜限り結成された強盗団が、ヤクザ組織の資金洗浄現場を“たたく”。仕事は見事成功したはずだった。が、金に群がるクセ者たち。クズ同士の潰しあいが始まる…

公式サイトより抜粋

悪いやつら入り乱れ系バイオレンスもの。R15+指定なので、バイオレンス強めなのでしょうかね。性表現があるのかもしれませんが。“銃撃戦エンターテインメント”らしいので、どちらかといえばハリウッド系なのでしょうか。コメディ要素もあるのかな。
アクション監督がクレジットされていないので、作品としてアクション自体にあまり重きを置いていないのかもしれません。だとするとストーリーそのものとその進行のドライブ感みたいな部分が見どころになってくるのかもしれませんね。それか本当に“銃撃戦”の部分か。

西島秀俊さんがいつでもどこでも西島秀俊さんなのが気になっています。なぜなんだろう。額を出させてみよう、とか、見た目を変える演出がされたことがない(たぶん)。1ミリも変わらないままいろんな作品に出る西島秀俊さんという存在は、かなりおもしろいなと思います。

作品自体がおもしろいかどうかは“銃撃戦”のクオリティ次第か?
キム・ヨンフン監督『藁にもすがる獣たち』みたいに、金が誰の手を通ってどこへ行き着くのか、その過程をおもしろく描いてくれるといいですね。

『ヘルドッグス』(9月16日公開予定)

2022年製作/138分/PG12/日本
配給:東映、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督・脚本:原田眞人
原作:深町秋生
出演:岡田准一、坂口健太郎、松岡茉優、MIYAVI、北村一輝、大竹しのぶ
公式サイト:https://www.helldogs.jp/

愛する人が殺される事件を回避できなかったことから闇落ちした元刑事がヤクザ組織に潜入する、という、刑事闇落ちものアンダーカバーものというアクション映画あるある要素をダブルで盛り込んだ(この組み合わせは他にもあったな)本作。正直おもしろいかどうかは賭けになるかもとは思います。こういう感じのアクション映画はどうしても韓国や香港の作品と比べてしまうので。
技闘デザインに岡田准一さんがクレジットされているのも、良いのか悪いのかわかりません。そういう仕事もやっていたんですね。
日本のアクション映画にも頑張ってもらいたい、という意味も込めて挙げてみました。

* * *

以上、今月は6本挙げてみました。
もともと日本映画はほとんど観ていなかったし今もあまり観ていないのですが、最近注目作品として挙げることが多くなってきました。今月も6本中4本が日本映画です。え? ほんと? って感じなのですが…

毎月、なぜか見落としているものがあるんですよね。今月は特に「あら? これだけだったかな?」という感じが強いです。

先日も、8月公開の注目作品にあげていなかったギヨーム・ブラック監督『みんなのヴァカンス』を観てきたのですが、これがよかったんですよ…
(後で記事書いたらリンクはります。書いたら、ですが笑)

もう「注目作品」とかいう記事を書くのやめた方がいいのかもしれないです。観てよかった作品について書く、に絞った方がいいのかも。最近それが全然できてなくて困ったなあと思っています。

余談が長くなりました。

それではみなさま、良いご鑑賞を。


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