【シエルの注目映画】2022年9月公開作品
前置き無しに一度記事をアップしてしまいました。
改めて。
9月公開作品の中で気になるものをピックアップしてみました。
新作公開が少ない気がするのですが、情報収集が下手なだけでしょうか…
『秘密の森の、その向こう』(9月23日公開予定)
『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督の新作です。映像の美しさは間違いなく期待できるでしょう。
原題は「Petite Maman」=小さなママ。8歳の少女が森で出会うのは8歳の時の母親、というファンタジーなのか、それともまるでそのように思える別の少女なのか、あるいはこの出会い自体が幻なのか。予告を観た限りではわかりません。
『LOVE LIFE』(9月9日公開予定)
「愛」と「人生」について描く、なかなかにヘビーな内容のようです。
元気がないときに観たらつらいのか、逆に元気が出るのか、おそらく後者だろうとは思うのですが、観てみるまでわからないですね。
木村文乃さんがいい感じです。
『マイ・ブロークン・マリコ』(9月30日公開予定)
親友がマンションから転落死し、その遺骨を毒親から奪って逃走する、彼女が好きだった海へ連れていくために…という、変形ロードムービーのようです。原作は同名マンガ。今、試し読みしてみましたが、続きが読みたくなりました。
永野芽郁さんは原作のトモヨとはイメージがまるで違いますが、表情に惹かれます(もっと荒れた感じだとさらにいいかなと思うのですが)。マリコの実父を演じる尾美としのりさん、その再婚相手の吉田羊さんも、ともに原作のキャラクターより全然きれいです。父親はもっとロクでもない感じの方が良さそうですが、実写化の限界なのかな。毒っぷりがあまりにヘビーなのでワントーン明るくしたのかも。
『暴力をめぐる対話』(9月24日公開予定)
2020年製作/93分/G/フランス原題:Un pays qui se tient sage
配給:太秦
監督:ダビッド・デュフレーヌ
撮影:エドモン・カレール
編集:フロラン・マンジョ
監督:ダビッド・デュフレーヌ
撮影:エドモン・カレール
編集:フロラン・マンジョ
公式サイト:http://bouryoku-taiwa2022.com/
原題は「Un pays qui se tient sage」=節度を保った国(“お利口な”国)、ということで「黄色いベスト運動」に際して起こった暴力を伴う混乱状態を皮肉るものとなっています。ここで“「正義」と呼ばれる「暴力」”とは、警官による武力行使のことですね。
「黄色いベスト運動」については、当初はニュースなどで知っていましたが、その後どうなったのか知りません。各種専門家や一般市民が公権力による暴力についてどのように考察するのか興味があります。
『グッバイ・クルエル・ワールド』(9月9日公開予定)
悪いやつら入り乱れ系バイオレンスもの。R15+指定なので、バイオレンス強めなのでしょうかね。性表現があるのかもしれませんが。“銃撃戦エンターテインメント”らしいので、どちらかといえばハリウッド系なのでしょうか。コメディ要素もあるのかな。
アクション監督がクレジットされていないので、作品としてアクション自体にあまり重きを置いていないのかもしれません。だとするとストーリーそのものとその進行のドライブ感みたいな部分が見どころになってくるのかもしれませんね。それか本当に“銃撃戦”の部分か。
西島秀俊さんがいつでもどこでも西島秀俊さんなのが気になっています。なぜなんだろう。額を出させてみよう、とか、見た目を変える演出がされたことがない(たぶん)。1ミリも変わらないままいろんな作品に出る西島秀俊さんという存在は、かなりおもしろいなと思います。
作品自体がおもしろいかどうかは“銃撃戦”のクオリティ次第か?
キム・ヨンフン監督『藁にもすがる獣たち』みたいに、金が誰の手を通ってどこへ行き着くのか、その過程をおもしろく描いてくれるといいですね。
『ヘルドッグス』(9月16日公開予定)
愛する人が殺される事件を回避できなかったことから闇落ちした元刑事がヤクザ組織に潜入する、という、刑事闇落ちものとアンダーカバーものというアクション映画あるある要素をダブルで盛り込んだ(この組み合わせは他にもあったな)本作。正直おもしろいかどうかは賭けになるかもとは思います。こういう感じのアクション映画はどうしても韓国や香港の作品と比べてしまうので。
技闘デザインに岡田准一さんがクレジットされているのも、良いのか悪いのかわかりません。そういう仕事もやっていたんですね。
日本のアクション映画にも頑張ってもらいたい、という意味も込めて挙げてみました。
* * *
以上、今月は6本挙げてみました。
もともと日本映画はほとんど観ていなかったし今もあまり観ていないのですが、最近注目作品として挙げることが多くなってきました。今月も6本中4本が日本映画です。え? ほんと? って感じなのですが…
毎月、なぜか見落としているものがあるんですよね。今月は特に「あら? これだけだったかな?」という感じが強いです。
先日も、8月公開の注目作品にあげていなかったギヨーム・ブラック監督『みんなのヴァカンス』を観てきたのですが、これがよかったんですよ…
(後で記事書いたらリンクはります。書いたら、ですが笑)
もう「注目作品」とかいう記事を書くのやめた方がいいのかもしれないです。観てよかった作品について書く、に絞った方がいいのかも。最近それが全然できてなくて困ったなあと思っています。
余談が長くなりました。
それではみなさま、良いご鑑賞を。