見出し画像

【チュートリアルの大事さ】何が出来て何が出来ないのか?【解説】

はじめに

 どうも。クルンシエルです。
 最近、Nintendo Onlineに加入していると遊べる過去のメトロイドシリーズを無印からフュージョン(メトロイド4)まで一周遊び倒しました。
 さすがに「メトロイドヴァニア」と、ゲーム構成の名称にされるだけあって、他のゲームには無いような特徴・魅力が多々ありました。

 その中で一つ、メトロイドシリーズに対して気になる特徴がありました。

 それは極端なまでのゲームシステムへの説明・ガイドの無さです。
 アイテムの取得時に名前と軽く使い方を示すのみで、背景にボタンが表示されることはなく、何ができるようになったのかは試し撃ちするまで分からない。
 このことがより「メトロイド」の無骨で不気味、かつシリアスな世界観を生み出していたのだと思います。

 かといって操作やアイテムの使い道が分からなくて躓くことはほとんどありませんでした。
 
新しい操作やアイテムの使い道を理解できていないと先には進めない仕組みになっていることがほとんどだったからです。

 今回はこのチュートリアルの重要性について解説していきます。
 例に漏れず素人の考えですので真に受けないよーに。

そもそもチュートリアルって必要?

 結論から言いますと、必要です。めちゃくちゃ必要です。
 これがあると無いとではゲームの親切さが大いに異なります。

 チュートリアルとは、英語で「個人指導」という意味となります。なので、ゲーム内ではゲームの進め方を指導するものということになりますね。

 では、チュートリアルは通常どのような形式で進むでしょうか?
 直近でプレイし始めたものがあれば思い出してみてください。

 ・・・大抵は現在でも、「読ませる」「試させる」「覚えさせる」の順番ではないでしょうか?
 Aボタンで攻撃ができます。攻撃してみてください。この操作が攻撃です! ・・・違いませんか?

 このチュートリアルの形式も間違いではないのですが・・・その良し悪しはさておき。
 チュートリアルがあると無いとではプレイの快適さが本格的に変わります。本当に古いレトロゲーム等をプレイするとよーく分かるのですが、古いレトロゲームほど説明書は手放せません。

 なぜなら、チュートリアルが無いからです。
 アクションゲームならば、ジャンプは何ボタンか? 攻撃は何ボタンか? アイテムの拾い方は? 敵の倒し方は?
 ぜ〜んぶ分かりません!

 これらの操作方法が分からないこと、意外と強いストレスになります。
 ファミコンくらいボタンの数も少ないコントローラーならまだしも、スーファミの時点で手探りにボタンを押すのはしんどいものです。ましてや64やGCのコントローラーなんて・・・。まあ、後者二つまで時代が進むとチュートリアルが実装されているので、とりあえずは大丈夫ですが。
 一番ボタン数の少ないファミコンでさえもABボタン同時押しやSELECTボタンが攻略に欠かせないなんてざらにあります。

 「よく分からないままゲームオーバーになった」なんてゲーム体験ほど面白くないものはありません。格闘ゲームの敷居が高かったのもこういう点が大きいと思います。
 初めて遊ぶゲームの正確なコマンドなんて、格闘ゲームを遊んでいても分からないし、分かる訳が無いんだから。

チュートリアルは「ゲーム」じゃない

 チュートリアルを実装していれば何でも良いのか?
 その答えは「YESとは決して言えない」です。理由は見出しの通り。

 チュートリアルは言わば「説明」。私たちがしたいものは「ゲーム」チュートリアルは「ゲーム」ではないということです。

 動画で見たことがある。二周目のプレイである。友達の家で軽く遊んだことがある。
 上記の人たちはできるだけ早く「本編」に入りたいんですよね。だからチュートリアルはもはや丸ごと要らないもの。飛ばして進めたいけど、飛ばせないとなるとそれもストレス。
 人間ってわがままですよねえ。

 ここで必要なのは、「チュートリアルをチュートリアルと思わせないこと」です。
 なんだそりゃ? と思うかもしれませんが、この手法は様々な場所で使われているかと思います。

 例えば「背景に押すべきボタンだけが書かれている」というのもそうですし、メトロイドでは「突破方法が分かるまで先に進ませない(元の道に戻れない)」という手法で実現しています。
 マリオ&ルイージRPG無印に存在する「ブラザーアクション」は、アクションの難易度を変更させること(簡単なモードの際)でどうすればアクションを成功させることができるかを示しています。

 「実はワールド1全体がチュートリアルだった」なんてケースも珍しくないでしょう。最近のゼルダの伝説シリーズはそういう仕組みであると言うと分かりやすいでしょうか?
 ただし、「一周目クリアまでがチュートリアル」論法は別です。

 チュートリアルを「チュートリアルである」と明記せずに行っているゲームは没入感も得られますし、なによりチュートリアルによるゲームの中断感を防ぎます。

 様々な工夫でプレイ感を損なわせまいと考えてくださるゲームクリエイターの方達には頭が上がりません・・・。

できればできないことも示してほしい

 これは僕の持論になってしまうのですが、できることなら失敗する例も示してほしいと考えています。

 「先を行く敵が穴に向かって勝手に落ちていく」というのも、失敗を示すための良い例ですね。
 「○○をしている途中でBボタンを押すとアクションをキャンセルするよ!」のようにしっかりとした仕様の説明があることで「意味不明」を減らすこともできます。
 RPGでは「この技の効果は重複しないよ!」と教えてくれるだけでも、その後の無駄なターンが大幅に減ることでしょう。

 問題は「例え教えられても、あえて失敗する方法は行わないプレイヤーの方が多い」という部分です。
 よく分かんないけど行けたからいいや、ってそのままにしてしまう例ですね。
 このパターンを防ぐために、「通常進んでしまいやすいルートを失敗ルートにしてしまう」という手法があります。
 この方法ではダメだから・・・と一旦考えさせることでより仕様の理解を促進させるものですね。こちらの方が色々とスマートではあります。ただし、ゲームの難易度が割と上昇しやすいので(ゲーム制作陣的には)世界観や客層への相談になると思います。

さいごに

 いかがでしょうか。
 僕なりのチュートリアルの重要性を羅列してみたのですが、伝わりましたかね?

 チュートリアルまでもがゲームの一部!
 きっと、これがどんなゲームでも理想なんだと思います。

 ストーリーが濃いようなゲームで自然なチュートリアルを作るのは、下手をするとラストの衝撃の展開を作るのと同じくらい難しいかもしれませんね・・・。

 そんな無理は承知なのですが!
 チュートリアルから上手く「ゲーム」にしてくださいませっ・・・!
 ゲーム開発者の皆々様方っ・・・!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?