自分史 自業自得と時々外されちゃう梯子②
この記事は続編です。1日1記事の予定ですが、色んな人に観ていた頂きたいのでPVによっては連投しちゃいます。
こんな良く分からないことをしている経緯はこちら。
前記事 自分史 自業自得と時々外されちゃう梯子①
それではどうぞ。
ここから濃度が上がります。
*用法、容量を守り、お時間に余裕のある時にご覧ください。
中学時代ダイジェスト(1800字弱)
・野球部へ入部する。O君が憧れるエース先輩に見初められ、入部して早々野手でレギュラーに大抜擢、それなりに活躍。
・先輩の代は層が厚く1年生では僕だけがレギュラー入りしていた現状を心よく思わない人がいた。小学生時代からともに野球で汗を流してきたO君だ。
登場人物
▼O君 小学生時代は僕らの代のエースだ。試合中に大人の審判に食って掛かって退場になるほど負けん気が強く、自分のスタイルを決して曲げないというか常に自分が正しいと思っている頑固者。今風に言うとDQNという表現がぴったりなやつだった。もちろん、ただ悪いだけの奴ではないのだけれど。
▼M君 近所の幼馴染で変な奴、それなりに信頼していた。小学校時代は一緒に野球こそやっていなかったが、ずっと一緒に任天堂64をやっていた記憶しかない。中学校では野球部へ入部。そして中学校ではO君の腰巾着になり、問題児派閥へ加入。
▼T君 いろんな意味でオールラウンダーで中立。面白くて野球うまくて男女共に人望も厚い。※高校では人気者過ぎて、女子学生の間でファンクラブが出来たらしい。(マジかよ)
幼心からこいつは世渡り上手だなと思っていた。
そんな僕はというとたまに空気読めないけど、面白いことするやつというような立ち位置だったと思う。僕の周りは早い段階から高校受験を見据えた塾通いが流行っていた。
例に漏れず僕も塾に通っており、そこでは空前の鬼ごっこブームが到来していた。今にして思えば、中学生になって鬼ごっこかよとも思うが。
普段の見慣れた風景が夜になり、車も人通りもめっきり減っただけで小学校の頃に校庭でしていた鬼ごっこでは感じることが出来ない謎の高揚感があったことは間違いない。
思い返せば、少し調子に乗っていた僕がいたことを否定は出来ない。
当時、僕は部活で腰を痛めていた。
それゆえ別メニュー調整を続けていた一方で、実はほとんど全快してからもキツイ練習は回避していた。
そんな中、どうしても断り切れず参加者には口外しないように約束してもらい、夜鬼ごっこに一度だけ参加してしまった。
そして事件は起きた。
今にしてみれば試合に出ていない先輩がいる中、確かに失礼で軽率だったと今は反省している。
翌日、僕は主将に呼び出されていた。俗にいうタレコミだ。そして、今の時代風に言うと公開叱責を受けた。(+5厘刈りの刑)※5厘とは一言でいえばクリリン状態
まさか、誰かに見られていた?そんなことして得するやつはいないだろと思っていた。騒動が落ち着き、T君から真相を聞くまでは。
直近の試合は謹慎処分となり、僕の代わりに出場したのはO君だった。O君は投手でありながら、他の基本能力が全体的に高かったこともあり、僕の代わりに野手で出場した。
O君が打席に向かうとT君がそっと僕に教えてくれた。
告発したのはO君だった。
T君の基本スタンスは中立なのだが、O君の強権に対してうまく立ち回るために中立ではなく、懐に潜り込むことにしたらしい。
聞いてみると情報源は見落としていただけで、実は堂々と存在していた。
同じ塾に通っていたのだ。M君が。
知らないうちに完全にO君の腰巾着になってしまっていたらしい。思い出すと誘いに乗るまでしつこく誘ってきたのはこいつだった。黙っていてくれるならという約束は果たされなかった訳だ。
ここからは邪推になるが、ふと思うのはこれが計画的だったのだとしたら本当に恐ろしい。中学生にして他人に蹴落とされるとは思ってもみなかった。
この時、初めて人の悪意が怖いと思ったし、そんな風に悪意を向けられるなんて思いもしなかった。僕はひどく悪意に疎いのだと悟った。
それから、多少の確執を残していたものの表面上は上手くやれていた様に思うが、今思えば僕自身が少し拗れてしまっていたようだ。罰で試合を謹慎していた僕だったが意外と尾を引くことなくすぐにレギュラーに復帰した。先輩たちを送り出した後からは心を入れ替え練習に打ち込んだ。
そして、僕らは最上級生になった。