OriHime(オリヒメ)の何がイノベーションか?
渋谷で行われている実証試験。
これは接客のイノベーションだ。
試験に参加した日に、下記を書きました。
その後、一緒に参加した人と話し合い、お互いの感想を共有しました。
当初は、ロボットの技術に何か素晴らしいものがあるか、と思っていました。
確かに、いろいろな工夫はされていたが、技術的に飛び抜けたものは感じられず。
(そもそも、ロボットはインテグレーションの部分が多く、また、そこが難しい部分でもあるので、実証試験が出来ると言うことはそれだけですごいこと。)
すごいのは下記の二点。
1 誰でも接客が出来る
2 客側が話しやすい
◼️誰でも接客ができる
職場には車椅子の方もいるので、車椅子というだけで働き口が減るということは具体的には考えたことはありませんでした。今回私がお話した方のお一人は、車椅子移動なだけで他のことは普通に出来る方。以前にも企業で働いていた経験もあるとのことでした。
それでも、接客は出来ない。
私は接客をしたいと思ったことがなかったので、その考えには至りませんでした。当たり前ですが、接客が好きな方もいますよね。それが車椅子というだけで出来なくなるのはもったいない。
また、お話ししたもう一人の方も同じく車椅子ですが、試験への参加を通じて 人と話すことが好きなことを思い出した、と話していました。とても明るい方だったのですが、当初は回りから見ても暗い方だったとのこと。接客が向いているのだと思いました。
◼️客側が話しやすい
これは客として参加した側の印象です。私は、どちらかというと初対面の方と話すことが苦手です。ですが、自然に会話することができました。これは、一緒に参加した人も同意見。ここに、OriHimeのデザインが効いていると思います。人型で丸みを帯びたフォルムが安心感を与えるのかもしれません。
また、顔が見えないことに価値があるとも思います。もちろんロボットなので表情は変わらないのですが、自分で勝手に表情を重ねて見ていたような気がします。つまり、話しやすい相手の顔や表情を、想像力で勝手に補間していたのかも。テレビ会議のように顔が見えないからこそ、想像力が働く。こんな効果もあるのかもしれません。
いずれにしろ多くの可能性を秘めている取り組み。
もっと広がっていくといいですね。