序章第一話(前編) 補足
今後、梅林編や短編を出すたびに、裏話的な感じで補足も併せて書いていこうと思っています。話のテンポの関係上、こちらの意図が伝わりにくそうな部分とかも今後出てくるだろうし、そういった部分を少しでもここで補完・解説できたらなと考えています。
今回は導入部ということもあり、補足というより、誤解が生まれないようにするための前提知識や私の方針を示すといった側面が強いかもしれません。なので少し長めとなりますが、よろしければお付き合いください。
5人という数字について
終章まで読んで未来を知っている私たちからすると「なんで6人じゃないの?」
「東日本全体で1桁とかw目標低っくw無能かよw」
という疑問符が残る人もいるかと思います…
が、本編で判明した宙組は西日本6人、東日本1人の計7人です。東日本唯一の宙組であるななこさんは種子島で知り合いましたし、『桜花爛漫!天神花見十番勝負』にて、しずるはいろはのスカウトであることが判明しました。同イベント内では、しゅうことゆめは四国花組が以前から認知していたような描写もありました。
大石司令やキミカゲに端を発していない乙女、つまりきりんさん側で見つけられた乙女は3〜5人しかいないということになります。そう考えると、青島きりんという絶大なネームバリューと影響力を以てしても、大石司令やキミカゲ抜きで乙女を探し出すのは容易なことではない。と言えるのではないのでしょうか。
なので、梅林に課せられた5人というハードルは低いものかと言われたら決してそうではないと思うのです。
むしろ、上で書いた推論を推し進めるとかなり高いと言えます。豊富な人脈・情報網を使って3〜5人しか見つけられてないのに、(バックアップ有りとはいえ)梅林個人に5人お願いしているわけなので。
また、6人としなかった理由は、
「6人探せ」→「はい、依頼通り6人集まりました」
で終わると、"依頼を忠実にこなしただけ"という結果になり、結末が淡白になってしまうかなという懸念があったからです。また、『青島きりんの想定を超える』ことで梅林の頑張りや成長が伝わりやすいと思ったからでもあります。
タイトルについて
タイトルは割と素直につけています。
芽吹きは(名前も樹木だし)梅林の再出発を表すものとして。星はトップ『スタァ』である青島きりん、そして『星』原そうかのダブルミーニングです。なのでタイトルの意味は『梅林の旅立ちを見送る2つの星』といったところでしょうか。てか、伝説の大女優と天真爛漫な美少女に新たな門出を見送られるとか羨ましいんだが!?お前ズルくない?梅林。
今後もタイトルはその話の雰囲気をそれとなく分かりやすいものをつけていくつもりです。
地の文について
状況によっては乙女や神の視点になるかと思いますが、本編でも大石司令の視点からストーリーが語られていたように、地の文は本作の司令である梅林の視点から語られる場面も所々入ることになると思います。
今後の展開について
序盤の時間軸は、帝国華撃団と戦ってからあまり日が経っていない頃なので、必然的にネガティブ気味な梅林像が描かれることとなると思います。ただ、物語全体が暗くならないよう他の部分でバランスを取っていけたらと思っています。
最終的には頼もしい青年となって帰ってくる終章の彼がゴールとなるお話ですので、その過程(※1)や乙女たちの魅力(※2)を楽しんで貰えたら嬉しいです。
終章、夜門コハク戦の顛末を書き切って最終話にしたいなあ〜という思惑はありますが、そこまでの過程はまだ全然詰められていないので、気長にのんびり更新を待っていただければと思います。
そして、こんな拙作でも誰かの燃料となれば幸いです。では今回はこの辺で。