第一章第三話 補足
2021年最後の梅林編の更新です。
遅筆ながら、曲がりなりにもとりあえず、なんとか年内でうちか編の終わりまで漕ぎ着けられました。
来年もスローペースとなるでしょうが、よろしければお付き合いいただければ幸いです。
では今年最後の補足、やっていきます。
第一章(うちか編)のタイトル
『始動』『躍動』『情動』と、何気に物語の進行や気持ちの動きに合わせて、『〜動』で統一したものになってたりします。
うちかのキーワードが『情動』だったので、タイトル決めはとてもスムーズでした。
立山うちかの人物像ついて
個人的に立山うちかという乙女は、私たちの延長線上にある存在だと思っていて、戦いに赴く理由も、ゲームやアニメの主人公を見て、私たちがそれに抱く感情と同様のものだと思ってあの流れにしました。
ただ私たちと彼女を分かつ決定的な部分は、実際に戦うための力を持っていることと、ここぞという時の意思の強さが両立している所にあります。
力はあっても意思がついてこなかったり、意思があっても充分な力が備わっていなかったりで実行に移せないということは、私自身、良く感じることでもあります。
今回のお話では、彼女がそういった殻から抜け出していく部分を描いています。
内向的な人物が覚醒して一皮剥ける瞬間というのは王道的でありますが、やっぱり見ててカッコいいな思いますね。自分で書いた話ですが、今回のうちかは本当にカッコいいなと思っています。
最後の一撃について
描写的にも台詞的にも、あまり本編の必殺攻撃に寄せ過ぎないようにしました。
作中で梅林が触れているように、初陣で必殺攻撃がモノになっているのも変だと思ったので、“未完成だがクソデカ出力”の一撃という形にしました。
かしえの霊子ドレス名
見た目から光華三式。そしてシュータータイプなので[〜光]なのは確定ですが、名前の方まで決めてしまっても良いものかという点で一ヶ月ほど悩みました。
でもオリジナルのアイテムとか出しちゃってるし、まぁもう誤差かなと思って、“光華三式[砲光]Type-C14B13”と命名しました。
ドレスの名前には乙女のイメージに合った一文字が付くので、変にひねらなくてもそこまで違和感は出ないだろうと思い、劇中のイメージから『砲』を選びました。
型番に関しては、近畿編後もストーリーが続いていたら、かしえが真っ先にイベントストーリー(そうかやアンジュのように)で実装されているだろうという想定で付けました。
シヅキの登場に関して
うちか編の話を組み立てる上で予め決めていたのは、総督やN12以外の強敵を作ることでした。
戦力の整っていない梅林たちが彼ら(彼女ら)と戦っても勝ち目はまずないからです。
そうなると必然的に降鬼が槍玉に上がるのですが、リヴァイアサンのカタログスペックを考えると、生半可な強さ・個体数ではまるで歯が立たないため、大量発生や強個体の出現が必要不可欠になってくるわけです。
その結果、2基の霊力塔の異常出力による降鬼の大量発生というシナリオを描くことになりました。
そして、
『なぜ霊力塔が通常とは違う挙動をしたのか?』
『大量に降鬼を生む意味とは?』
『その後始末をどうするつもりなのか?』
という部分を符号させるための存在として、シヅキを出すことになりました。
今後またシヅキが登場するかどうかは未定ですが、本編でのB.L.A.C.K.の掘り下げが少なかった分、なるべく話に組み込みたい気持ちはあるので、他のメンバーやN12以外の人物(オリジナルキャラにはなりますが)も現段階では登場させる予定でいます。
(あんま出なかったらゴメン!)
梅林について
この話は、梅林が乙女たちを一方的に導くという話ではなく、相互に影響を与え合って成長していくお話にしていくつもりです。
今回梅林は、うちかを通して“熱”を思い出しました。
彼の中ではまだ小さな種火程度で、本人も無自覚でしょうが、彼の中に芯となる部分が芽生えるキッカケとなったのは間違いないと思います。
今回の補足(毎度あとがきに近い内容ですが)は以上となります。
それでは皆さん良いお年を。では、また。