第二章第三話 補足

 どうも。
 今回から私が作った設定がモリモリ話に入ってくることが多くなると思います(というか入れないと話の材料が足りない)ので、これからここで書く内容は、作中では文が間延びしないように省略した部分、特に霊子ドレスや乙女たちの能力を多く書くことになると思います。
 では早速どうぞ。


かみ伊那いなタワー

 正式名称は【上伊那ベースメントタワー】。
(ベースメントは“地下”という意味)
 木曽きそ山脈の北端、経ヶ岳きょうがたけの地下に構える霊力塔。
 塔内へは上伊那郡辰野町たつのまち内の山中に設置された5ヶ所の地上出入り口から入る。
(職員用、来賓用、機兵出撃用、物質搬入用、非常用)
 地上出入り口+地下1〜4階の全5階。
 ・1階 地上出入り口
 ・地下1階 来賓用施設、備蓄庫
 ・地下2階 職員用施設(自販機、宿泊施設あり)
 ・地下3階 セキュリティルーム、生産プラント
 ・地下4階 運転システム中枢、霊力貯蔵層
 各階の通路は同心円状に広がる複数の環状通路と、塔の中心を軸として放射状に伸びた連絡通路で構成されている。
 正規の手段で移動する場合、防犯上の理由から運転システムがある最下階には1つ上の階からしか行く手段がなく、その階も塔全体のセキュリティを統轄している階であるため、さらにその1つ上の階からしか行くことができない。
 塔が常時霊力を収集している関係上、霊力探知関係の機器が安定しにくいため、霊力塔内の監視システムは監視カメラと機兵による視界探知に依存している。
(探知能力の高い上等な装置は、生産コスト、運用コストが共に高く、霊力塔が収集した霊力をそれらにくのが割に合わないという理由もある)
 塔ごとに多少の違いはあるが、基本的な構造は他の地下霊力塔もほぼ同様。

光華二式[恋光]Type-C8B7
・ラヴ☆キューピット
 “恋の守り手”たるうちかのイメージを具現化した、翼とチューリップの意匠を施した長弓。
 特殊な能力はないが、うちかが自身とドレスのイメージに合う理想の弓としてデザインしたものであるため、[恋光]にデフォルトで装備されていた弓よりも意識を集中し易く、彼女の射撃出力および精度の向上に大きく貢献している。
 そのためこの弓は、うちかが使った時に最高のパフォーマンスを発揮する武器となる。

光華三式[優海]Type-E2C4
・ドリーミードロゥ
 “幻想的な筆致ひっち”の名を冠する筆型の武器。
 筆本体で殴るだけでなく、後述のエーテルカートリッジから供給される液体を使うことで、状況に合わせた戦い方が可能となる。
・エーテルカートリッジ
 ドリーミードロゥに付いている1本とドレス右腰部後方に付いている交換用の2本の、計3本の絵の具チューブ状の装備。
 中には霊力を伝導する液体が充填されており、あおの霊力を込めてドリーミードロゥに注入することで、液体を染み込ませた筆先および塗布・散布による攻撃に追加効果を付与することができる。
 あおの霊力が混ざった液体は粘性を帯び、その液体が付着した対象は液体が揮発し切るまでの間、液体に付与された効果の影響を受ける。
 効果はあおのイメージに沿ったものになるため、色から一概に効果を判断できる訳ではないが、基本的に暖色系はバフ、寒色系はデバフになる傾向が多い。

団員たちの能力について
 物語として戦闘を描写する以上、ゲーム版のように攻撃してされてを交互に繰り返す訳にはいきません。
 なので、ゲーム版の能力を踏襲しつつも、今後も私の解釈のもと乙女たちの能力をえがいていく予定です。

立山うちか
 漫画家としての作業能力や、情動の爆発が激しい性格から、“1つの物事に集中する”ことを得意とするタイプだとして、うちかの能力を決定しました。
 彼女の能力は狙った箇所へ矢の軌道を変えるものですが、物理法則を無視したものとなる程霊力を多く消耗するので、基本的にはしっかりと狙い、能力で誤差を補正する使い方になります。

江田島かしえ
 かしえにも、うちかと同様の補正追尾能力がありますが、うちかほど強くはありません。
 彼女の場合、どちらかと言うと弾丸の性質を切り替える能力の方がメインとなります。
 通常弾から、貫通弾、散弾、炸裂弾の3つに切り替えが可能ですが、かしえは多分弾幕を張る方が好きなタイプだと思うので、貫通弾を使う場面は少なそうです。

霧ヶ峰あお
 あおのイメージした効果を付与する能力は理論上、複雑性や致死性の高い効果も付与できますが、効果の高さに比例してより具体的なイメージと莫大な霊力が必要となります。
 現実にある毒や幻覚剤などの効果を再現しようとする場合は専門知識も必要となります。
 また、あおの性格上、相手を過度に苦しめたり死に至らせるような行為は望まないので、それらに直結するような効果は無意識下でセーブをかけています。なのであおの能力は、単体では戦闘を決することはほとんどの場合においてなり得ません。

梅林のハッキング能力について
 今回の話では、梅林が霊力塔のセキュリティシステムを約14分で掌握しましたが、あまりハッキングについては詳しくありませんが、現実ではまず無理だろうなと、書いた私自身も思っていますのでご安心ください。(何を?)
 ですが本編終章で、謎技術の結晶であるアリスをむつはがハッキングで5分未満で倒している以上、彼女が天才であることを差し引いても、既存の技術が使われているであろう霊力塔のプログラムは攻略法が確立されているはずであり、アリス攻略の3倍も時間があれば行けるだろうという計算で書いてます。
 序章の段階で梅林がハッキングをかじっていることは明示しましたし、今回の作戦に向けて改めてむつはから修行をつけてもらったという前提もあるので、サクラ革命の世界では実現可能なラインということで、どうかひとつよろしくお願いします。

きりんのむつはの扱いについて
 娘同然であるしのですら代名詞は“お前”なのに、むつはに対しては“お主”と呼んでいるのは、既にこの短期間でむつはにかなり助けてもらっているからです。
 それを掘り下げる展開になっていないから書いていないだけで、通信装置などの機器類や、プログラム周りの改善案や新情報を裏でバリバリ出してくれています。
 なので、流石さすがにお前呼びはできないというワケです。
 今回は、今後の伏線を入れるためにむつはときりんのシーンを入れた結果として、その片鱗を先出しする形となりました。
 今ここで初めて明かした内容ではありますが、この辺りの話を出すタイミングがあったら出そうとは思ってます。が、別にお前→お主になったエピソード的なものを枠を取って書くつもりはないです。
 恐らく、状況・背景説明の1つとして「実はこういう事があって〜」的な感じで語られるくらいの内容にとどめることになると思います。
 
最後に

 霊子ドレスに関しては、戦闘能力を定義づける武装以外については細かく詰めていませんので、現時点では語る材料がありませんが、今後必要な場面が出てきた時には作中で新しい設定を追加するかもしれません。
 もちろん、突飛とっぴ過ぎる内容やご都合展開になるようなものにはしないつもりです。私自身そういうのが好きではないので、帝国華撃団にとってプラスだろうがマイナスだろうが、なるべく相応ふさわしいと思ったものを書いていく所存ですので、その点は安心して読んでいただければと思います。

 余談ですが、あおの武器の名前には、本当はドリーミーではなくファンタスティック(=ファンタジック)を使いたかったんですけど、むつはの得意ゲームであるファンタジックゾーンと単語がかぶるので、類語のドリーミーを使いました。
 まあ、こっちはこっちで語感悪くないのでヨシ!
 霊力塔の地を上伊那郡にしたのも、なんか音の響きがカッコ良かったからというだけで、特に深い意味はなかったりします。
 では、今回はこの辺で。

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