60代の住宅購入額や借入金額の平均は? 「住宅購入に関する調査2021」
はじめ
60代といえば、仕事をリタイアして年金生活に入ったり、子どもが独立したりといったタイミング。
合わせて、住まいについても見直しを考えるケースが多いようです。
また、厚生労働省が発表した「令和元年簡易生命表」によると、男性の平均寿命は81.41年、女性の平均寿命は87.45年。
リタイア後の生活が20年以上続くため、豊かなセカンドライフに向けて、住宅を購入したり、買い替えたりすることもあるでしょう。
60代で住宅購入を決めた人が、どれだけの頭金を準備し、住宅購入金額や借入金額がどの程度なのか調査を行いました。
60代の約6割が、1,000万円以上の頭金を準備
60代の住宅購入者と、住宅購入を予定している人に、「頭金」をどのくらい用意したか(用意しているか)調査をしたところ、「2,000万円以上」が38.4%を占め、次いで「1,000万円以上2,000万円未満」が20.5%と、1,000万円以上の頭金を準備した人が6割近くを占めました。
60代で資金援助を受けた人は、相続や同居・近居を前提とした人が中心
用意した頭金のうち、親から資金援助を受けた金額を問うと「資金援助なし」という回答が圧倒的に多く、79.4%でした。
60代といえば成人した子どもがいる家庭が多く、当然の結果と言えそうですが、「1,000万円以上2,000万円未満」が6.3%、「2,000万円以上」が4.8%と多額の資金援助を受けている人も1割以上いるという結果に。相続した遺産を住宅購入に充てたケースや相続した家屋を受け継ぐために建て替えをしたケース、両親との近居のために住宅を購入したケースなど、いずれも様々な事情のもとに資金援助を受けたようです。
60代で住宅を購入した人の、住宅購入金額や借入金額は?
60代の住宅購入者の平均額と中央値
60代で住宅を購入した人は、どのような条件で家を購入しているのでしょうか。
60代の人が購入した住宅にかかった金額は平均3,228.08万円(中央値2,550万円)。
そのうち借入金額は、平均587,67万円(中央値0円)、毎月の住宅ローン返済額は平均7万4,646円(中央値6万円)で、住宅ローンの借り入れ期間は平均22.78年(中央値25年)、完済予定期間は平均19.08年(中央値20年)でした。
借入金額を見ても分かる通り、60代ともなると、預貯金や退職金、相続したお金や前居を売却した費用などを充て、全額キャッシュで住宅を購入した人が半数を超えています。
その一方で、自分が働ける年齢までの設定で住宅ローン契約を結んだ人や、住宅ローン減税のメリットを享受するために借り入れをした人、二世代にわたって返済を行う親子リレーローンを利用した人もいるようです。
まとめ
60代で住宅購入を考えることは、どこでどのような老後を過ごすかを決めるターニングポイントにもなります。
また、「住宅ローンを利用するのか」「預貯金で賄える範囲内で購入するのか」も大きなポイントです。
今回の調査結果を参考に、住宅購入について考えてみてはいかがでしょうか。
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