見出し画像

介護職員の平均給与額、勤続年数にかかわらず増加


画像1

 厚生労働省は、介護職員の処遇改善を図るため、令和4年2月から9月までの間、「介護職員処遇改善支援補助金」を交付します。

補助金は、令和4年2~4月分がまとめて6月に支払われ、その後11月まで毎月支払われます

 なお、ことし10月以降は、臨時の介護報酬改定を行い、同様の措置を継続することとしています。

 厚労省は先月24日、全国1万3724の事業所を調査対象とした「令和3年度 介護従事者処遇状況等 調査」結果を発表しました。(有効回答数: 8,812施設・事業所)

 この調査は昨年10月、介護職員処遇改善加算の影響等の評価を行うとともに、介護報酬改定のための基礎資料を得ることを目的に実施されたものです。

 調査結果によりますと、介護職員等特定処遇改善加算を取得している施設・事業所における介護職員(月給・常勤の者)の平均給与額は、令和2年と令和3年を比較し、7,780円の増となりました。

介護従事者等の給与等の引き上げの実施方法をみると、「定期昇給を実施(予定)」が74.5% 「各種手当の引き上げまたは新設(予定)」が21.4%でした。

 介護従事者等の給与等の引き上げの理由については、「令和3年度介護報酬改定や介護職員等特定処遇改善加算等に関わらず給与等を引き上げ(予定)」が60.5%で最多となり、次いで、「介護職員等特定処遇改善加算を踏 まえて給与等を引き上げ(予定)」が23.1%となりました。

 また、「令和3年度介護報酬改定を踏まえて給与等を引き上げ(予定)」は9.5%となりました。

 一方、介護職員処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得(届出)している事業所における介護職員(月給・常勤の職員)の平均給与額について、令和2年9月と令和3年9月の状況を勤続年数別に比較すると、勤続年数にかかわらず、増えていることが明らかになりました。

 特に、1年目(勤続1年~1年11か月)の介護職員の給与は、令和3年9月に277,350円となり、前年の同月 252,590円と比べ、24,760円アップしました。

令和3年度介護従事者処遇状況等調査の概要

◉調査の目的: 介護従事者の処遇の状況及び介護職員処遇改善加算の影響等の評価を行うとともに、介護報酬改定のための基礎資料を得る。

◉調査時期: 令和3年10月(参考:令和2年度調査の調査時期は令和2年4月)

■ 調査対象等■

◉調査対象: 介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院、訪問介護事業所、 通所介護事業所(地域密着型通所介護を含む)、通所リハビリテーション事業所、特定施設入居者生活介護事業所、 小規模多機能型居宅介護事業所、認知症対応型共同生活介護事業所及び居宅介護支援事業所

◉抽出方法: 層化無作為抽出法により抽出

◉調査客体数 :1万3724施設・事業所

◉有効回答数: 8,812施設・事業所(有効回答率:64.2%)

◉調査項目: 介護職員処遇改善加算・介護職員等特定処遇改善加算の取得状況、 調査対象施設・事業所に在籍する介護従事者等の給与(令和2年9月と令和3年9月における給与) 等


いいなと思ったら応援しよう!