街金とサラ金と闇金、同じものですか?
はじめに
借金で大失敗してしまう人は、借入先を見極めずに借りていることが少なくありません。
無理な借り入れをしないためにも、それぞれの金融機関の性質を把握しておくことが重要です。
ここでは街金と消費者金融と闇金の違いについて説明しています。
金融機関を比較検討して選ぶためにも、まずはそれぞれの特徴を把握しておきましょう。
かつての消費者金融を消費者金融と呼んでいた
消費者金融全般をサラリーマン金融と呼んでいた時代がありました。
収入と福利厚生が充実したサラリーマンは返済能力が高く、金融機関にとって絶好の顧客だったのです。
消費者金融とはサラリーマン金融の略称であり、貸金業法改正前はよく用いられていた呼び名でしたが、現在は消費者金融と呼ぶのが一般的になっています。
融資対象がサラリーマンだけでなく、非正規雇用者や主婦・学生など、次第に広がっていったことが一因です。
消費者金融に対してネガティブな印象を抱いている人が多いのは、20%を超える高金利で貸し付けされていたこと、取り立てが厳しかったこと、などが大きな理由でしょう。
貸金業法が改正されてからは、グレーゾーンでの融資が禁止され、利息制限法というグレーゾーン未満での金利でなければ融資が行えなくなりました。
さらに総量規制により貸し付けの上限が年収の3分の1までとなり、借り手は債務超過に陥るリスクが軽減しました。
これは利用者にとって喜ばしいことであり、消費者金融のイメージを変えるきっかけとなっています。
街金は地域密着型の貸金業者
現在は消費者金融という呼び名はあまり使われていませんが、街金という呼び名は地域に根強く残っています。
街金とは街金融のことで、全国展開をしていない地域密着型の消費者金融や消費者金融のことです。
消費者金融や消費者金融と呼ぶ場合は大手業者を含むのに対して、街金と呼ぶ場合は小規模や中規模の業者に限定されます。
街金が大手と異なるのは、対面与信を採用する業者が多いことです。
大手ですと申込者が膨大な人数になるため、機械審査を中心に融資の可否を決めています。
街金の場合は申込者が少なく、また機械審査のシステムが完備されていないことが多く、対面与信で人物像を詳細まで見極めたうえで貸し付けするかどうか決めているのです。
対面与信では相手の表情や話し方、しぐさなどが総合的にチェックされます。
それゆえたとえ返済能力を備えている申込者であっても、街金側から怪しいと認定されてしまった場合は、融資が行われないケースが少なくありません。
違法な貸し付けをしているのが闇金
街金は消費者金融や消費者金融の一種であるのに対して、闇金はまったくの別物です。
国や都道府県に届け出をしておらず、無許可営業を行っている違法業者になります。
当然ながら貸金業登録はしておらず、利息制限法や総量規制などを無視した貸し付けをしています。
闇金は正式な金融機関ではないため、融資を受けても法的な返済義務はありませんが、そうした理屈は闇金の取り立てには通用しません。
最近の闇金は手口が巧妙化しており、街金や消費者金融、消費者金融を偽って運営しているところがあります。
闇金から借りてしまう人の特徴は、正規の金融機関から借りられない人です。
怪しい業者だと気づいてはいても、どこからも借りられずに極度の金欠に陥ると、冷静な判断ができなくなって手を出してしまうケースが多いのです。
闇金を見分ける方法には、企業概要がほとんど記載されていない点もあります。
住所や固定電話番号が記載されていなければ、怪しいと考えた方がよいでしょう。
最後に
消費者金融と街金は合法で闇金は違法です。
消費者金融とはサラリーマン金融のことですが、近年は消費者金融と呼ぶのが一般的になりました。
街金は地域に根差した小規模な金融機関で、消費者金融や消費者金融の一形態です。
街金は対面与信で信用力を見極め、貸し付けをする傾向があります。
闇金は完全なる違法業者であり、貸金業登録は行っていません。
企業概要が不明瞭な業者は、闇金だと考えて良いでしょう。