令和の蜘蛛の糸を体験しているのかもしれない 2020年10月27日
気づいてしまった。
家にずっと同じ蜘蛛が一匹いる。
蜘蛛と暮らす
私はとある都市の端っこらへんに一人で住む普通のOLだ。
朝は7時に起き、7時30分からお弁当を作りながら朝ご飯を食べ、ぴったり8時に家を出る。
ぎりぎりまで寝ていたい、だから朝の時間は一分たりとも無駄に出来ない。あー肌乾燥してる、マスクの所為かな。
化粧を終え、歯磨きに向かおうと立った時、奴は現れた。
真っ白な壁に、1つの点と違和感。蜘蛛だ、心の中でつぶやいた。
蜘蛛を見たときどうするかって結構幼少期の教えが出るよなと思う。私の家は「蜘蛛は殺してはいけない(他の虫を食べてくれるから)」という家訓?教訓があった。友達はトイレに流すって言ってた。
だがここは一人暮らし、真っ白な壁、生き物はわたしと蜘蛛の一対一。
たかが数ミリ、だけど奴は生きている。
私がじっと見ているからか、黒い点は居心地悪そうに地面の方に移動する。
うーん 見なかった事にしよう。また見つけたら、外に出せばいいや。
私は見て見ぬ振りして洗面台に向かった。
との出来事が1週間前。
会社から戻り玄関を開けたとき、奴はツーと上からおりて来た。
思わずぎゃっと声を上げてしまった。なんでまだいる?生きてたの?やだなあ。一緒に生活してたってこと?やだなあ・・・
そう思って、手に持ったチラシでひょいと蜘蛛を掬い、外に投げる。
もう来るなよーと小声で言い、扉をばたんとしめた。
の出来事が3日前。
今日!!!!また!!!!!!!!!!!!!!蜘蛛が!!!!!!!!!!!!いるんだけど??????????????!!!!!!!!!!!!!
会社から戻ってテレビをぼーーーっとみていると、白い壁にちらつく小さい影。
また!!!!!!またやん!!!!!絶対あいつ!!!!!!!
蜘蛛じゃん!!!!!!!!!!!!!
ラジオ番組「ハライチのターン」の岩井さんの蜘蛛の話を思い出す。
もうここまで来たら、一緒に暮らしてみようかな。
寂しさもまぎれるかもしれない。気のせいかもしれない。
なんかあったとき助けてもらえるかも。現代版蜘蛛の糸じゃん。
令和の蜘蛛の糸を夢見て、今日も私は黒い点から目をそらす。
はよとれ
さようなら。