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ナナミノキの幹を小型チェーンソーでスプーンに製材

そんなにも大きくないナナミノキが裏山に生えていた。ナナミノキはモチノキ科の常緑樹。材質は白く、年輪が目立たない。ネットで調べると、木工旋盤で加工しやすい、という意見がある。

このナナミノキを切って、その幹を小型チェーンソーでスプーンに製材した。

上の画像では、幹のまっすぐなところを選んで、両端を重ブロックに固定している。
二つの重ブロックを共に水平に設置して、その水平面に平板を置く。この平板の上にこれから切ろうとする幹を置いて、平板の裏からビスで固定する。
このビスで固定した平板を、クランプで重ブロックに固定して準備が整う。

ビスで固定するのは両端だから、製品にはならない部分。
このビスまで切らないように気を配って作業する必要はある。
もしチェーンソーの刃(ソー・チェーン)がビスに接触したら、ソー・チェーンは使い物にならなくなってしまう。

幹の両端に位置を決め、墨付け器具で直線に墨を付ける。
この墨の上にチェーンソーの刃を静かに置いて、手前に引くように切っていく。
エンジンの回転は中速から低速で使うと、音が静かで振動も少なく、それが精神的ストレスを軽減させてくれる。
縦に挽くと、切りくずが「短いうどん」のような姿で出る。海外の仲間はこれを「ヌードリング」と呼んだりしている。

幹を二分できたら、その一方を選び、両端を再び平板に固定して、スプーンの形状に近づけていく。

だいたいの形状が出たら、次はベンチ作業。
ノミでスプーンの内側を曲線に掘っていく。

仕上げはクライアントさんのご希望に合わせ、木目とノミやカンナの刃物痕を残して見せたり、あるいはサンドペーパーでしっかり研削して滑らかにしたりする。

塗りもご希望に合わせる。
簡便な「柿渋」だけの仕上げから、柿渋の下地の上に生漆を刷り込む「拭き漆」塗りや、少し手間のかかる生漆の「拭き漆」の四回塗り、のどれかにしている。
本格的な透漆を使う厚い塗りは、とっても難しくて、今、自主トレーニング中。

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