すべての後悔とやさしさの夜に。
誰にも共感されないことに、
理解されないことに救われる夜がある。
友達に戻れなくなりそうだから、
それ以上を求めない夜がある。
失う辛さを痛みを知ったから、
手に入れることを避けてきた日々がある。
吐き出せば取り消せないことを学んだから、
飲み込んだ言葉たちがある。
私たちは、いつだって迷い、とまどう。
学んだはずの幾つもの教訓は
肝心な時にいつも活かされない。
言葉なんかより先にこころが
激情に駆られて溢れ出すことを
どこかで知ってるから。
知りすぎているから。
その恐ろしさと美しさを
知ってしまっているから。
後悔とやるせなさが背中を追いかけてくる時
振り向くことも振り切ることもせず
ただ背中でそれを受け止められたなら。
そんな夜をどこかで生きている人がいたら、
私はあなたと気が合いそうです。
そんなあなたは
いまどこにいるのですか。
あなたにも会いたい人
もう会えない人がいますか。
会いたい人は会えない人だったりするね。
今夜、独りウイスキーを飲む。
すべての後悔とやさしさの夜に。
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