「虎に翼」ふたたびの東京編はじまる ~寅子と航一、そして猪爪家はどうなる?~
連続テレビ小説「虎に翼」がノリにノッている。個人的な感覚だが、全く飽きを感じさせない。家族や社会の問題をたえず描写しつづける脚本もなかなかに挑戦的だ。そして何より、主演・伊藤沙莉の存在感が光る。
前回のnote記事では、主人公・佐田寅子(伊藤沙莉)とその親友であり義姉でもある猪爪花江(森田望智)の関係性に触れた。第15週の終盤に、寅子の新潟地裁三条支部への異動が決まり、娘の優未(竹澤咲子)を新潟に連れて行くべきかどうかについて、家族会議が行われたところである。
物語は進み、第16週からの新潟編を経て、第20週よりふたたびの東京編が始まっている。東京地裁の裁判官として新たなキャリアを歩み始めた寅子だが、気になるのは、星航一(岡田将生)との恋愛模様である。「永遠の愛を誓う必要はない」という意見が一度は一致したのではあったが、お互いの家族と対面。あたかも結婚を意識かのような動きもみられる。同時に、弟・猪爪直明(三山凌輝)は、恋人と結婚しても同居を続けたいと主張するが、花江はそれを反対するなど、結婚と家族に関する問題を主軸として描かれている。
その一方で、第20週の終盤からは、寅子の同窓生で弁護士の轟太一(戸塚純貴)が同性愛者であることがわかる。現行の国内法において法的に保障された男女間の婚姻に対し、地方自治体のパートナーシップ制度等により、法的には限定的に保障された関係性にとどまる同性間の婚姻とが表裏一体に描かれるだろう。
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