【息抜きにどうぞ】映画「柴公園」鑑賞記録(2021/1/21)
今回は、映画「柴公園」の鑑賞記録である。今年は、すでに以下2本を鑑賞し、記録を残してきた。こんなことを続けるのは難しいかと思ったが、なんとか3本目に至る。
「柴公園」のあらすじ
「柴公園」のあらすじは、ざっと以下の通りである。普段、映画を観るときは、「予習」をしないので、後からあらすじを読むと「なるほど」と唸る。
ある街の公園。柴犬を連れてやって来る3人のおっさん、あたるパパ(渋川清彦)、じっちゃんパパ(大西信満)、さちこパパ(ドロンズ石本)は、日々壮大な無駄話を繰り広げていた。ある日、3人の中で唯一独身のあたるパパに恋の予感が。相手は真っ白な柴犬・ポチを連れたポチママ(桜井ユキ)!?もどかしいふたりを応援するじっちゃんパパとさちこパパだったが、あたるパパが謎のイケメン(水野勝)と密会しているのを目撃。イケメンの正体を探るべく、聞き込み調査をするふたりだが、さっぱり要領を得ない。一方、豆柴の一郎をあたるパパに預けていた中年ニートの芝二郎(佐藤二朗)が、そろそろ一郎を返して欲しいとあたるパパに連絡をしてくる…。
「柴公園」のキーワード
キーワードらしいものをあえて挙げるとすれば、「無駄話」と「恋」である。「恋」とはいっても、熱烈・濃厚なラブストーリーが繰り広げられるわけではない(この作品にそれを期待することはできないのでご容赦を)。小さな「恋」である。
いうなれば、「ゆるやかに」人間模様を描いている。そこに柴犬たちが花を添える。あくまで、柴犬たちは主役ではないようである。「柴犬が名探偵となって柴公園で起こった奇怪な殺人事件を解決する…」というようなことはないので、ご注意をいただきたい。
暴力も戦争も破壊もフェイクニュースもないけれど
「無駄話」をするおっさんたちの身の回りに何かが起きるとすれば「ゴールデン爺さん」と遭遇することくらいである。彼は、毎日ゴールデンレトリーバーを散歩させているので、そう呼ばれている。出会うやいなや自慢話を始め、いつも止まらないそうである。「彼をどうやって回避するか」が話題の中心になっていることからも、その様子がありありと思い浮かぶ。
なかなかに「しょぼい」と思われるかもしれない。たしかに、キャストも地味ではあるし(佐藤二朗はいつもの調子であるが)、「柴公園」内では暴力も戦争も破壊もフェイクニュースもない。ただ柴犬を愛でるおっさんたちがそこにいる。柴犬は(かわいいので)正義である。だから、何が起こらずとも許せる。いや、許そうではないか。
念のためいっておくと、「ゴールデン爺さん」物語で作品が終わってしまうということはない。爺さん、それではあまりに話題の宝庫すぎる。「ゴールデン爺さん」という映画ができるとすれば、それはそれで興味がある。
柴犬仲間との小さな「恋」の物語
あたるパパ(渋川清彦)とポチママ(桜井ユキ)との小さな「恋」物語は、再度いうように、熱烈・濃厚なラブストーリーが繰り広げられるわけではないのだが、そこにリアリティがあるというわけではなく、逆にファンタジーっぽく見えた。
当たり障りなくいえば、あたるパパがポチママにプロポーズをする場面が、「ありそう」で「ない」感じがした。ポチママもあたるパパと同様に、人付き合いが得意ではなかった。だから、互いの波長が和合したのだろう。それにしても、あたるパパのプロポーズには「そうきたか」と驚かされた。決して大胆にはしないが、彼なりの誠意を精いっぱい伝えていて、いとおしく思われた。
ぜひ、息抜きにどうぞ
「無駄話」と小さな「恋」では刺激が足りない。そういう意見もあるだろう。しかし、現実社会こそ刺激が強すぎるような気がする。息抜きをするつもりで、ご覧いただきたい。
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