公務員を辞めることにしました。
25歳の春。
3年間勤めた公務員のお仕事を辞めることにしました。
そして、中2の頃から目指し続けた放射線技師の仕事も、いったん脇に置くことにします。
1年間迷い続けて、どうしていま決断したのか、そのきっかけや思いを書いていこうと思います。
安定の中から抜け出したい思いはあっても、一歩踏み出すことに抵抗がある人に、ほんの少しでも力になれば、と思ったので、ここに記します。
①もやもや期のわたし
就活で唯一受けた病院が今の職場でした。
「なんとなく、安定していそうだから」という希薄な理由で公務員になりたいと思い、最終日に滑り止めで申し込み。公務員試験を経て無事合格。
念願の国家資格に合格し、晴れて放射線技師として働くことになりました。
入職したら定年退職まで勤務するのが95%の超ホワイトな病院で、先輩にも同期にも恵まれ、残業もほぼなし、お給料もいいし休みも多い最高の環境。
何の不満もなく、「わたしは一生ここで働いていくんだ」ということに疑いすら持っていませんでした。
違和感を覚え始めたのは入職して半年が経った頃。
週に5日働いて、仕事が終わったらYoutubeを見てぐだぐだして、土日は友達と少しお出かけ。
楽しい、楽しいんだけど、なんだか同じ日々を繰り返している。
この生活があと40年続くというのをリアルに想像した時に、突如、絶望に近い感情が湧いてきたのを今でもはっきり覚えています。
そんな時に目に入ってきたのはキラキラした仲間たち。
世界一周に行ったり、自分の強みを伸ばしたり、やりたいことに向かって真っ直ぐに努力している人たちを見て、焦りを感じました。
「本当にこのままでいいの?」
小さな違和感が生まれ、自問自答を何度も繰り返しました。
色々な人の話を聞いては、心が動かされ、でも一歩勇気が足りず、元の生活に戻ってしまう。
一人旅にも出たし、コミュニティにも入ったし、人脈も広げた。資格も増やした。
何か始めてみても、違和感は大きくなるばかり。
周りとの価値観にズレが生じてくる。
「お金さえもらえればいい、現状維持でいい。」
その人にとっての幸せはその人だけのものなのに、自分のモノサシで人を見てしまう自分が嫌だった。
仕事は好きです。人も大好きです。
ただ、この環境にいる自分をどうしても受け入れることができませんでした。
今思うと、自分の弱さを相手に投影して、勝手に腹を立てていただけなんですけどね。
それに気付く余裕もなかったです。
②きっかけ
ひとつは、コーチ養成講座 “ ZaPASS ”。
2月から講座に通い始めて、価値観をぶち壊されました(継続中)
講座やペアコーチを通して自分自身と徹底的に向き合い、自分の願いが引き出されていきました。
一回のコーチングで変わったわけではないけれど、積み重ねてきたものが、ある日突然ぱっとひっくり返った感覚でした。
「わたし、こうなりたい」が、抽象的ではあるもののリアルに願望として張り付いた瞬間でした。
何かに依存せず、自分の人生の選択に責任を持った生き方をしていきたいと、強く思うようになりました。
願望は強い。そして、小さな願いを磨いていく過程で、突然大きくリアルになるものだという体験をしました。
ふたつめ。
大尊敬する経営者さんに言っていただいたひとこと。
「一度違和感を持ってしまったら、結局いつかは辞めるからね」
確かに、と思ってしまいました。
事実、そうだったなと思います。
違和感は自分の無意識下からくるもので、心が感じている本質であり、見逃してはいけないサインなんじゃないかなと思っています。
違和感と願望は本当につよいものです。
違和感や、自分の心を動かす何か願望に一度出会ってしまっていたら、相当な力で押さえ込まない限りは何度でも再燃してしまうものです。
(広い世界を見てしまうと、なかなか元の世界だけでは生きづらいと感じるひとは少なくないんじゃないかな)
無知って怖いし、もったいないと思う。でも同時に、多くを知ってしまうことは時に残酷で、人を大きく迷わせるものだなあとも思います。
③辞める決意をしてから
上司に退職することを伝えて1ヶ月が経ちます。
退職まではまだ時間があるので、いろんなことと向き合って、今まで以上に自分のことを語り、ひとの話に耳を傾けてきました。
いま感じていることは、本当に何とでもなるな、ということです。
書き出すと意外とリスクってなかったし、むしろそのまま働き続けることの方がリスクかもしれないとも思ったりします。
特に次何したいがあるわけでもなく辞めることを伝えたのですが、面白いことがたくさん起きています。
何かを得ることに必死だったけど、手放していく中で本当に大切なものが見えてくる感覚の中にいます。
人生って本当に面白いです。
<辞める決断をするまでにわたしがやったこと>
1.とにかく人に話してみる
2.辞めた時のリスクを書き出してみる
3.自分の心と向き合う時間を作る
4.最後は「えい、やー!」
「人生一度きりだからね」
よく聞く言葉ですが、大尊敬の先輩に言われて、改めてその意味を噛み締めています。
後悔なき人生を。
新しいスタートです。
ゆま