人生の開拓者となる
文学部 2年 M
2022年6月11日、様々な経験経歴を経て現在は女性起業家の支援を行っている堀江愛利さんのお話を聞くことが出来た。
「日本は、正しいか正しくないか、成功か失敗か、白か黒かという考え方が根付いている」と堀江さんは言う。確かに、日本では、その場に適し、正しくあることがよいとされる風潮がある。
しかし、シリコンバレーに拠点を置き、ビジネスの世界でチャレンジし続けてきた彼女は違った。「何を軸に生きていけばよいのか、答えがわかるように自分で問い続けていく」。社会や慣習にとらわれず、“自分”を持ち続ける彼女の原動力を自分の中にも取り入れてみよう。
自分の体と向き合うことから始まったいくつかのワークのなかで印象的なものがある。
それは、「自分が自分にブレーキをかけるパターン」と「苦手な作業」を洗い出し、「この2点がなければ、どこまでいけるか」ということを書き出し、ペアになってディスカッションするというものだ。私は「他人の目を気にしてためらうことがある」というブレーキパターンが自分の中にあることを発見した。「若く、能力もないのだから黙っておくべき」なのだろうか。そもそも、他人の目というものを作り出すのは、気にしている自分自身ではないだろうか。人生は一度きりしかなく、一日は24時間しかない。堀江さんの言う「他人のために費やすのか、自分のやりたいことに費やすという選択」を意識して行うことで、私たちはもっと遠くへ、自分の意思をもって羽ばたけるはずだ。
社会の「こうあるべき」という枠組みは、性別にも絡んでくる。女性だから、男性だから「こうあるべき」を書き出すワークも行った。しかし、こうした「べき」のすべてが悪いというわけではないと堀江さんは語る。「大切なのは、無条件に信じないこと。否定ではなく、見つめあうこと。自分で自分をデザインするために取捨選択すること」なのだと。自分で考え、自分で取捨選択し、自分のやりたいことのために生きるというのは、想像しただけで「生きる充足感」に満ちているように思う。気を使って他人や社会に合わせるのは、楽なようで、実は生きづらさに繋がっているのだ。
人生の開拓者としての第一歩を、今この瞬間から踏み出そう。