サイドオーダーを全クリした感想 【Splatoon3】
アルペジオがトラウマで、四六時中鳴き声の幻聴が聴こえるようになった御霊です。
今回は、スプラトゥーン3の追加コンテンツ「サイドオーダー」のストーリー+その後のやりこみ要素を全てクリアした感想について話していきます。
ストーリーの重要な部分などは隠しますが、軽いネタバレを含みますので、未プレイの方は注意してください。
私はスプラトゥーンシリーズを初代からプレイしており、2のDLC「オクトエキスパンション」も全クリ(心の中の3号撃破+全ステ全武器クリア」しているので、エアプではありませんとだけ言っておきます。
結論
最初に結論を言うと、
「めちゃくちゃ良ゲー。だが人を選ぶ。」
これに尽きます。
本作はオクトエキスパンションのようなストーリー重視のゲームではなく、周回プレイをメインとした、ゲームの面白さに重きを置いて作られているゲームなんですよね。なので、ストーリー重視の人は満足できない可能性があります。
若干難易度は高めなので初心者には勧めづらいですが、救済要素があるので、オクトよりハードルは低めです。
とにかく、ゲームの部分はかなり面白いので、周回プレイが好きな人、たくさん敵を倒すのが好きな人は3000円払う価値あります。特に筆者のようなサーモンラン好きの人は高確率で楽しめると思います。
良かった点
ここからは具体的に良かった点を話していきます。
やりこみ要素が多い
本作の最大の特徴です。
ひたすらフロアをクリアして塔を登っていくゲームですが、色々な武器で挑戦したり、スケルトーンをたくさん倒して図鑑の説明文を解放したり、ポイントを集めて報酬を交換したり、細かいやりこみ要素を含めたらボリュームが凄まじいです。
「一つのゲームを極限までやりこみたい!」という人にはとてもオススメできます。
ちなみに、冒頭で「やりこみ要素を"全て"クリアした」と言いましたが、厳密に言えば嘘になるんですよね。
自身を強化するカラーチップという要素があるのですが、一度のプレイでそのカラーチップを5個入手すると「カラーチップコレクション」の説明文が全て解放されるという小ネタがあり、その説明文を全開放するのが、真のエンドコンテンツとも言えます。
とにかくこれが大変で。運も実力も時間も必要なので、これを完全制覇した方は紛れもないサイドオーダーガチ勢だと思います。
(追記 2024/3/2)
カラーチップ完全制覇しました。
ヤミツキになる爽快感
サイドオーダーはカラーチップで自身の能力を強化し、大量の敵に立ち向かうゲームですが、その爽快感が魅力的なんです。
メインウェポンを集中的に強化してクマサン武器を超越したり…
運(ラッキー)を集中的に強化して無限にスペシャルを連発したり…
ヒメドローンを集中的に強化してラスボスより凶悪な味方を育成したり…
バランス良く強化してどんな状況にも対応できる最強の主人公を作り上げたり…
とにかく強化の幅が広く、強力です。
特定のメインウェポン専用のカラーチップも存在します(パージ固定、チャージキープなど)。
カラーチップとは別に基礎能力を強化する「ハッキング」というシステムがありますが、ハッキングを縛ると敵が良い感じに強く、カラーチップでゴリゴリに強化しても難しいフロアは苦戦します。
ヌルゲーではないが、爽快感はとても強いという完璧なバランス調整も素晴らしい点ですね。
ハッキングを自由に調節できる
ハッキングの話が出たので詳しく触れておきましょう。
ハッキングは先ほど説明した通り、塔に入る前から主人公の性能を強化する救済システムです。
主人公だけではなく、ヒメドローンの性能を上げたり、敵を弱くしたり、貰えるネリコイン(自販機フロアで使えるアイテム)の量を増やしたり、到達する前にどのボスが登場するか判明するなど、さまざまな種類があります。
私は全パレットクリアまで「ハッキング未使用」の縛りプレイをしていましたが、仮にハッキングを解放しても自由に調節できるようになっています。なんなら、ハッキングが少ない方が報酬が増えたりします(ストーリークリア後に解放されるハッキングの一種「ハイリスクハイリターン」)。
縛りプレイでやりこむ人に配慮されたシステムになっていて感動しました。ハッキングありとなしで二種類のデータを作る必要はありません。
周回プレイの学習による攻略の効率化
出現フロアはランダムですが、フロアそのものの内容は一切変化しません(「トラブル」という、こちらにとってマイナスなギミックが加わる要素はありますが)。
これが何を意味するのかというと、何周もプレイすることでプレイングの効率が良くなり、やればやるほど楽にクリアできるようになります。
もちろん、時間を重ねることで自分自身のキャラコンやエイム力、判断力なども鍛えられますし、経験を積むことで「この箱にスペシャルカンヅメがあるから先に回収しよう」「このタイミングで厄介な敵が湧くから待ち伏せしておこう」「左より右のポータルを先に破壊すると後の展開が楽になりそうだ」といった感じで、色々な発見が得られます。
「同じ内容なのが作業感があってつまらない」と言う人もいますが、私は何度も学習を重ねてプレイの質を高めていく、音ゲーのようなゲーム性が好きなので満足です。
そもそも、メイン、サブ、スペシャル、カラーチップの種類によって主人公の性能が毎回変化するので、完全な作業ゲーというわけでもありません。
新アクション 「滑空」
サイドオーダーでは、「滑空」というアクションが使用できます。
簡単に説明すると、ゼルダのパラセールみたいなものです。ヒメドローンに掴まって空中を優雅に泳げます。
これがめちゃくちゃ楽しいです。サイドオーダーをプレイしていて飽きない理由の一つと言っても過言ではありません。
スプラで空を飛べるのがシンプルに楽しいですし、そもそもサイドオーダーは滑空前提のようなバランス調整になっていて、滑空がないと詰む場面が非常に多くなってています。だからこそ、絶体絶命の状況を滑空で乗り越えた時の達成感が凄いです。
報酬が多い
サイドオーダーのプレイによって入手できる報酬は、オキモノ、ステッカー、ネームプレート、ギア、レプリカブキ、バッジと種類も数も豊富です。
ただ、全ての報酬を入手するにはそこそこやりこむ必要があるので(バッジコンプは前述した真のエンドコンテンツも必須)、サイドオーダーそのものが合わない人は報酬集めも苦痛になる可能性があります。
ボス戦が面白い
個人的に一番褒めたいところです。
私はゲームのボス戦が大好きで、かっこいいor不気味なボスかどうか、使い回しボスではないか、難易度のバランスがいいか、これらのポイントが低いゲームはあまり好まない傾向にあります。
そこでサイドオーダーのボスを見てみましょう。
・見た目
全体的に不気味
・使い回しかどうか
オリジナルが多いが、使い回しも存在する(人型ボス、技は既存のサブスペが多い)
・難易度バランス
ちょうどいい
総評:97点
素晴らしい。本当にありがとうございます。
オクトをプレイした方ならご存知だと思いますが、ラスボス以外全てヒーローモードの使い回しなんですよね(3号もタコゾネスと同じ系統なので)。
そこが非常に残念だったのですが、サイドオーダーはボス戦が本当に面白かったので安心しました。
少しだけ不満を言うなら、オリジナル技をもう少し増やしてほしかったのと、通常ボスをもう1体だけ追加してほしかったのが本音です。
BGM
今作はBGMも大満足な内容でした。
オクトは正直ラスボス戦以外あまり印象に残りませんでしたが、今作は通常ステージもボス戦もラスボス戦も何度も聴きたくなるものばかりでした。
これに関しては紹介映像から期待できたことでもありますね。
特に紹介映像の終盤で流れていた「○○○○○○○戦」(ネタバレ防止)は、配信前から「これが一番好きな曲になるだろう」と思っていましたが、案の定そうなりました。実際にゲーム内で流れた時の興奮はヤバかったです。
とあるキャラが可愛い
ネタバレ防止のため誰かは伏せますが、とにかく可愛いキャラが登場します。
紹介映像や公式Twitterなどで紹介されていないので、ゲムをプレイしないと会えません。ちなみに、アオリやフウカのような可愛さではなく、コジャケのようなマスコット的な可愛さです。
悪かった点
良い点だけで終わるのはレビューとして相応しくないので、一応悪い点も話しておきます。
ストーリがあっさり
冒頭でも伝えた通り、3のヒーローモードやオクトと比べてストーリーが薄めです。
ストーリーを重視する人は期待しすぎない方がいいと思います。
裏ボスなし
個人的に最大の不満点です。
オクトには「心の中の3号」という、超難関裏ボスが存在したのですが、今作にはそのような裏ボスはいません。
ネタバレになりましたが、「裏ボスがいるのではないか」と期待しながら進めてショックを受けた自分からの注意喚起です。同じ気持ちを味わう人を少しでも減らしたい。
自販機にカラーチップの進捗度が表示されない
先ほど紹介した真エンドコンテンツに関する細かい不満点です。
フロア選択の際には「このカラーチップの説明文をどれだけ解放しているか」という表示があるのですが、自販機でカラーチップを買う時には表示されず、自販機フロアではカラーチップコレクションを確認することもできません。
Q.じゃあどうすればいいか。
A.全てメモする。
めんどくさい!!!!!!!
メモしたけど…
サーモンラン勢がハマる理由
最後にこれだけ。
簡単にまとめると、
・対人ではない
・敵の特徴がシャケに似ている
・立ち回りに「敵の利用」が含まれるのもサーモンランと同じ(バク、ナベ、雨弾など)
・サーモンランで鍛えてきた処理力や生存力を活かせる
・幅広いメインやスペシャルの扱いに慣れている
この辺りが要因だと思われます。
この記事を書いている途中に、ホワイトクマサン氏がわかりやすい解説動画をアップロードされていたので、そちらを閲覧することをオススメします。
今回はこれで以上となります。
サイドオーダーが配信されてから食事と睡眠以外はサイドオーダー漬けになってしまい、壊れかけていた生活リズムにトドメを刺されました。それでも楽しいので大満足です。
この記事をきっかけにサイドオーダーにハマる人が増えることを願っています。