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ベトナム生活|今からはじめるなら相応の覚悟と、引き際を見極める目を

先日は、ホーチミンシティは日本人が暮らすのに都合のいい環境になってきましたよ~、という話を書きました。

今日は、真逆のことを書きます!!

今ホーチミンシティに来るのはたいへんだと思いますよ、という話です。
たぶんホーチミンシティだけでなく、海外に行くことに共通する内容です。

コロナでそもそも移動しにくいし、当然じゃんってことなんですが、コロナが終息方向に向かったとしても海外に住むことが自分にあっているのかはよく考えたほうがいいと思ったので書いてみます。


1.分断されてます

ホーチミンシティ内での移動は、ワクチンパスポートさえあればほとんど自由になりました。Grabバイク•Grabカーとも使えるし、バスなんかも動いています。最近は国内旅行にでかけてる人もいます。

しかし、会社のオフィスは出勤人数の制限がかかり、大学はまだオンライン授業のままです。カラオケやスパの営業も認められていません。大規模なイベントもできません。

感染者数も減らない状態です。わたしも会う予定だった友達がF0、F1になって予定がキャンセルになったりしています。

そんな状況なので、新しい人間関係をつくるのはかなり難しいです。以前だったら、交流イベントやサークルなどに参加して気の合う人を探すことができました。しかし、今は人が集まる状況が少ないので知り合いが増えるチャンスが少ないです。

会社でも、オンラインで仕事だけもらってやっているようなら社内の人間関係も薄くなります。意識して自分からコンタクトをとらないと、同じチームのメンバーでも1週間くらいやりとりないわ、ってことあります。

そんな状況でも常時ならそんなに問題にならないかもしれません。
しかし、ベトナム政府のコロナ対策はスピード感と絶対の効力があります。外出禁止になったことを知らなくて出かけた外国人でも捕まってました。問答無用です。

それなのに情報が自分に届くまではけっこう時間がかかりますし、情報が正しいとも限りません。わたしはロックダウン中にスーパーが閉まることを知らなくて、買い出しが間に合わず、一時期野菜不足になりました。

自分が社会の一員だと感じられなければ孤独ですし、鮮度の高い情報を仕入れられなければ生活に支障がでます。自分から積極的に人と関わるとか、遠慮なく他者を頼るというのができない人にはしんどい状況だと思います。

2.今後のことがわかりません

2020年、ベトナムは世界的に見てもコロナ対策で優秀な国として認められていました。今年の4月くらいまでは、国内旅行は自由、飲食店は人でごったがえし、マスクもしないで生活していました。

ところが、2021年5月以降に感染者が爆増し、長いロックダウンに入りました。気に入っていた店が消え、知り合いの日本人も次々に帰国。職場にも行けず、遊びにも行けず、散歩すらままならない状況も続きました。

今また落ち着きをとりもどしましたが、まだまだ1都市で1日の感染者が1000人を超えています。そんな矢先のオミクロン株出現ですので、1ヶ月先どうなるかわかりません。
先ほども書きましたが、ベトナム政府は政策の決定から実行が早く、しかも日本と違って強行します。

もしまたコロナ感染者が爆発的に増えたり、致死率が高くなったりすれば、ロックダウン生活に逆戻りかもしれません。そこまでじゃなくても、ベトナム政府が次にどんな政策を打ち出してくるかわかりません。

ベトナム国内の雇用を守るためという名目で、外国人の労働許可が降りにくくなって、就労ビザが更新できず日本へ帰国した人もいます。つまり状況によっては、ベトナに居られなくなる可能性があるということです。

ちなみに、日本語学校がバタバタと消えていって、何人もの日本語教師が仕事をなくして帰国しました。現地採用の教師の雇用なんて誰も保障してくれません。

いざ日本に帰るのに、手続きやら隔離やらがたいへんで、費用もかかります。そして日本に帰ったところで、そこでも日本語教師があぶれてますよね。

ベトナムに閉じ込められるかも
ベトナムを追い出されるかも
仕事がなくなるかも
先のことはまだまだわかりません

足場があるならいいですけど、楽観的に、行けばなんとかなるとは思わないほうがいいです。

3.自分の危険ラインを知っていますか

2020年3月にホーチミンシティで最初のロックダウンが起きたとき、わたしはメンタル崩壊のギリギリ手前でした。

詳しくは以前noteで書いたんですが、
ロックダウンと同時に転職と引っ越しを余儀なくされて、仕事にもやりがいを感じず、生活のクオリティも下がったせいで、自分はいったい何のために生きてるんだろう?と疑問に感じてしまったのです。

すぐに、とにかく何でも思いつたことを実行して、メンタルは安定したんですが、ちょっとゾッとします。

実はベトナムに来てからの6年で、自分の周りで精神的な理由から身体に不調が起きて帰国せざるをえなくなった日本人を何人か見てきました。
その人たちはコロナに関係なく、日本とは違う生活や仕事のストレスが原因でした。

日本にいても生活の変化でバランスを崩すこと、あります。それが海外に出ればなおさらです。そのせいで仕事のパフォーマンスが下がったり、いつもならできることができなくなったりします。それで仕事のストレスが溜まって、なんとか巻き返そうと無理をして…
と悪循環です。

コロナ前でもそんな感じだったので、コロナによって精神的にダメージを受けた人もいるんじゃないでしょうか。

自分が通常とは違う状態になっていることは、なかなか自覚できないです。帰国した人たちは共通して「自分は大丈夫だ」と言っていました。でもある日、急に身体がおかしくなってしまったんです。
なので、意識的に自分を休ませて、心にたっぷり余裕をあげるのが大事だと思っています。

わたしはベトナムに来てから、無理しないというのを心がけています。むしろ最近は甘やかしすぎの傾向ですが…笑

まとめ

時代は多くの日本人が海外に出ていくようになっています。そして先人たちによって問題が解決されていってます。情報もどんどん手に入りやすくなっています。

しかも、行く先の国自体も発展していってます。そういったことの結果、海外生活のハードルは下がっています。


でも、わたしは外国人として海外に住むなら「畏れをいだく」くらいでちょうどいいと思います。

その土地の人間じゃない人にとっては、完全に安全なテリトリーではないのですよね。

「畏れ」には敬意を持つ意味も含まれています。自分は異邦人であって、自分の常識はそこでは通用しない。自分の安全圏を出たくせに、自分のルールを振りかざすことはできません。

そして、
自分の精神でも社会情勢などでも、危なくなったら素直に身を引く(日本に帰国する)準備と、それが悪いことではない(むしろ冷静なジャッジの結果である)と知っておくことが大切だと思います。

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