賑やかに送る#ベトナム
朝6時とか7時といった早い時間に、外から管楽器や太鼓の軽快な音が聞こえてくるときがあります。
小さな音楽隊が練り歩くように、音が近づいてきては遠ざかっていきます。
ベトナムに来たばかりのときは、その町内のお祭りでもあるのかな。と思っていましたが、あるとき音の正体を見ました。
路地を行列になって音楽隊といっしょに進んで来たのは、額縁に入った写真を持っている人、大きな箱を運ぶ数人、その後ろをついて歩く人達。頭には白い鉢巻きのようなものを巻いています。
それはお葬式でした。
ベトナムの、特に南部の風習として、お葬式は賑やかに行うそうです。長いお葬式は三日三晩続き、その間は飲んで歌って宴会をするのだそうで、「ある地域では盛り上げのためにオカマを呼ぶ」という話も聞きました。
もちろん悲しんでいないというわけじゃないですが、来世の幸せを願って明るく送り出そうということのようです。
もともとベトナム人と話していると、死が恐ろしいもの・忌避すべきもの、という感覚が日本人より薄い感じがします。
「人間だれでもいつかは死ぬ」
「死んだら死んだでしかたがない」
このような言葉をわたしの周りのベトナム人は口にしています。
ときには計画性のなさにイライラさせられることもありますが…ベトナム人の「なんとかなるさ」「人生楽しまにゃ損」という楽観的な姿勢は、つい将来について考え過ぎてしまうわたしにとってはうらやましくもあります。
いつ死んでも悔いのないように。
今を全力で生きる。
ベトナムへ来て、明るく人生を楽しむ秘訣を学びました。
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今日の見出し写真はベトナムとカンボジアの境目にあるフーコック島というリゾートの写真です。
フーコック島の本島にもきれいなビーチが続きますし、ボートで離島に行けば海の水が透き通っていて、シュノーケリングでもお魚と泳げます。
写真はボートツアーで行った離島のひとつです。
日常のつまらないことなど、きれいさっぱり忘れてしまうことまちがいありません。