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リーダーなんだからがまんしないといけない。わけがないだろう②

前回、「努力してリーダーやってきたけど、どうしたってムカつくことはあるし、相手を嫌いだと感じることもある。」という話を書きました。

今回はその続きの話です。

背景

・自分のチームに困ったちゃん社員がいる(自分がやりたいことがチームの結果より優先+承認欲求強い→チームの成功の足をひっぱる危険)
・チーム全体の雰囲気はよい(チームの中でそのメンバーだけが浮いてるというような状況ではない)

チームの雰囲気という点についてもう少しだけ説明させてください。
今のチームの雰囲気はわりとよいと思います。わたしがチームの方針として、チームワークを重視しているからです。

なぜ、チームワークを重視しているかというと、大きくは2つ。

ちょっと教師的な話になりますが。一つのクラス、一つの学年を複数の教師で担当するチームティーチングをしているからです。チームとして目指す方向性を定めて、それに沿った学習計画と目標があるので、メンバーがお互いに協力しないでは達成できません。

もうひとつの理由は、このチームの8割が20代であり、社会人としても教師としても経験が浅いメンバーで構成されていることから、一人では解決できないことを協力することで解決し、学びを共有しながら全員が成長していくことを期待しているからです。

そのようなチーム方針を積極的に守ろうとしてくれるメンバーは、新しいメンバーが入社したときに自発的にコミュニケーションをとり、新メンバーがチームに馴染みやすくなるように行動してくれています。

件のメンバーに対しても、チームメンバーは好意的であり、サポーティブです。実は、いっしょに働くほかのメンバーとしても、ちょっとコミュニケーション方法が独特だとか、空気が読めないとか、頑固な人だな、という認識は持っているのですが、その人の良い点に注目してくれているようです。そして、ほかのメンバーの視点からでは、チーム全体のバランスを崩しかねない動きは見えていないので、そもそもあまりネガティブ要素を感じないようです。

わたしもチームワーク向上の仕掛けとして、新メンバーが入る際、次に入る人のポジティブな情報とその人のちょっとした課題を既存メンバーに流すようにしています。件のメンバーについても、日本語教育に関して得意分野があることとチームで働いた経験がないためにチームワークに課題があることを伝えていました。(残念なことに、このときの予想を下回る程度の知識と経験しかもっていなかったことと、予想を上回ってチームワーク力がなかったことが入社後に明らかになっていきます…)

ともかく、わたしの仕掛けと、それに応えてくれるメンバーのおかげで、チームのメンバー同士は友好的で協力的です。

本題

さて、わたしに相談という体で、本人に向けた文句をぶつけてきたとしか思えないメンバーがいたわけですが。

わたしの脳内はこんなかんじでした。
 面と向かって批判されるのしんどいなぁ… 30%気弱なわたし
 黙れ小僧!30% ザ☆会社員なわたし
 これもお互いの人生勉強よね。 40% 教師的わたし

*

リーダーという立場のまえに、教師をやっていると、学生との関わりでいろいろなことがあります。相手のためを想っての行動も相手に受け入れられず反発されることもあるし、授業に来なくなるという手段で関係を断たれることもあります。

反対に「先生のこと最初は怖いと思ったけど実は自分のこと考えてくれてたってわかった」、と言ってきてくれる人もいます。

前者のような学生にも少なからず愛情があって(むしろ手がかかってる分、気持ちは強いんじゃないか)、
今は気づかなくても、将来いつかの時点で理解することがあればうれしい。
でも、わたしのやり方が合わなかっただけであの人と相性がいい指導者にめぐりあえるかもしれないし、周りの人に恵まれてあのままでも幸せな一生を終えるかもしれない。
どんな人生であれ、その人の人生なのだから、わたしができることをやった以上、あとはその人の幸せを祈るほかない

というのが、最終的な折り合いをつけたわたしの考えです。


件のメンバーに対しても、わたしは2年ほど何がその人のためになるのか考えてきました。ネガティブなことを伝えなければならない場合、プライドを傷つけないように配慮しましたし、会社としてチームとしての考え方があることを説明してきました。

もちろん、わたしも自分自身をコントロールできずに、相手の言葉に腹が立つまま、厳しく返してしまうことも多々ありますから、自分自身の感情コントロールをもっとできるようになることは私自身の課題です。

しかし、もうそろそろ諦めて(それは前へ進むために)、自分がこの相手に作用できることはないと認めてもよいかな。と思い始めました。

このあとわたしができることは、その人と自分の関係をほかのメンバーとのそれに近づけることではなく、その人がこのチームにちょっとした不満要素(わたしのこと)があったとしてもなんやかんやほかのメンバーと仲良く機嫌よく働いてもらえるようにすることなんじゃないだろうか。

*

ここで、リーダーという立場を持ってしまっているわたしがしてはいけないのは、自分が感じてるネガティブな感情を周りに伝播させてしまうことだと思います。

わたしが、ほかのメンバーに見えるようにその人を批判することで、わたし以外の人からも低い評価を得たり、冷たい目で見られるようになってしまったら、その人は孤独になりいずれネガティブ退職になるでしょう。それは残るメンバーにも、自分もそんなことになるかもしれないという悪印象を与えます。

あるいは、ほかのメンバーがわたしにつくか、その人につくか、という対立構造を作ると、もう残る道はチームの崩壊だけです。

さいわい、最初に述べたとおり、ほかのメンバーはうまく関係を作ってくれていますし、
わたしのことを信頼してくれているメンバーには、件のメンバーがわたしの意図を理解できていない場合、間を取り持つような行動をとってくれている人もいるようです。クッション的役割を担ってくれる人がいるのは、たいへんありがたいことです。

*

がんばったけど、できなかった。なんてことは、たくさんあると思います。
どんなことでもあきらめないで最後までがんばればできる。は根性論が過ぎると思う。

たぶん、自分はもっとがんばれたんじゃないか?これがベストだったのか?と考えている人こそ、怠けたり自分がラクしようとしたんじゃないと思う。
手を抜こうとした人は、きっと、そんなこと振り返らないです。

自分のがんばったラインは自分が決めたらいいと思います。
自分のがんばれるラインは自分にしか判断できなから。
自分以外の人には、自分の努力も、それがどのくらいたいへんなことかもわかり得ません。
人によって、能力もキャパも経験も環境も違うから、他人のモノサシで測る必要はないと思う。

ときには、がんばり方を間違えていることだってあるかもしれません。
ちがう本を読んでいれば、ちがう体験談を参考にしていたら、もしかしたらうまくいったかもしれない。
あとになって自分の間違いや足りなかったことに気づくかもしれません。
でも、その時点ではそれ以上の自分ではあり得なかったのだから、仕方ないです。

どんなこともできるだけぎりぎりまでがんばってみれば、できる可能性はあるけど、絶対うまくいくわけじゃない。
でも、そのときは望んだ結果にならなかったとしても、がんばったおかげで何かに気づけたなら、何らかの役に立つこともあるし、次に同じことが起きたときに前より良い結果になる可能性は高くなる。

そう、思います。

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