自分の話のぶつけ合い
3つ上の姉と、日帰り旅行に出かけた。
片道2時間ほど電車に揺られ、その間ずっと話していた。
その時に初めて気づいたのだが、
姉との会話はびっくりするほど、自分の話のぶつけ合いだった。
この1日、会話が途切れることはほとんどなかった。
けれどこの1日、姉から質問をされて会話が広がる、ということが一度もなかった。
もちろん話をしていて、それに対しての質問とかはある。
それに答えて、そこから話が膨らむということはある。
けれども、会話の始まりは決まってどちらかが、自分のエピソードを話し出していた。
これって会話と言えるのだろうか。
と、それに気づいた時に不安が生まれた。
よく考えるとキャッチボールはしていない。
投球練習みたいな話の流れになってしまっている。
こんなふうに好きなだけ互いの話ができる関係は、私には他に思いつかない。
どうしたって相手の話を促したりするし、そもそも普通に聞きたいことがあるので質問とかしたりする。
姉に聞きたいことがないのか、と考えてみて、無いわけではない。
けれど私は生まれてからずっと近くにいる存在の姉に、「無いわけではない」程度にしか質問が思いつかない。
でも、決してこの日帰り旅行が居心地の悪いものではなかった。
相手の話ばっかり聞きすぎて不満が募るなんてことはないし、私も話したい話を無心でできたので、これはこれでリフレッシュになってるんだろうなと思う。
お互い同じだけ自分勝手だから成立する、会話の形。
やはり、こんなことできる人は他に思い当たらない。
そう考えれば、これも悪くないと思える。
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写真は熱海で食べた、金目鯛の干物とお刺身の定食
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