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コロコロ転職しないために、わたしが心がけていること。
はじめに
わたしの母は転職を数十回している。
十数回ではない。
母は中学卒業を機に集団就職で親元を離れ、寮に入って働いてきた10代を経て、20代はカフェでアルバイトをしていたらしい。
結婚を機に退職し、8年ほど専業主婦をしていたが、離婚を考えてスーパーのパート勤務から病院の看護助手、無事に(?)離婚してからは介護職に就いて20年ほど経つ。
この20年が問題だった。
とにかくすぐに辞める。1日単位で辞めたところも片手じゃ足りないくらい辞める。
そして、辞めるから母には1つの職場での就業実績がいつまでも積み上がらない。
あるとき、高校生だったわたしは、専門学校に進学したいなーと考えていた。しかしその時点で奨学金の申込資格すらなく(そのときに申し込みを考えていた奨学金では、申込者の親に2年以上の勤務経験が条件だった)やむなく就職したという苦い思い出がある。
わたしが就職をしてからはさらに辞め続けている。直近の職場はようやく1年半ほど勤務できてきているのでようやく安心している。
聞いたところ、辞めた理由は「ハード」「人間関係がつらい」「夜勤がしんどい」がトップ3だ。きっと介護職あるあるだろう。
どんな仕事にも辛いことはあると思っている。ただ、母の場合はどうも被害妄想が強いようだ。
パターンはだいたい決まっている。1人の同僚、または上司を敵認定し、「〜される、わざとだ」「わたしだけが辛いのは、この人のせいだ」といった内容で、職場でワーワー騒いだことも一度や二度ではない。
かつては母の相談に乗って、「本当にそうなの?」「冷静になって、紙に書いて状況を整理してみよう」と提案しても嫌がるようになり、そのうちわたしも聞くことをしなくなったことでわたしのストレスも少しはマシになったと思っている。
気持ちよく働くためにできること
以上のエピソードから、結局は自分の精神面を整えておくことが大切だと母の姿から学んでいる。
わたしは今の職場に転職して、勤続11年目を迎えた。人間関係での悩みや、家庭でのいろいろに精神面(もちろん体調面も)で揺らぐときはもちろんある。
そんなときはまず寝る。そしてご飯を作らなくてもいい日を決める。チャーハンのもと、あえるパスタソースにはよくお世話になっている。あとは、ご飯作らないよー!と家族に宣言してテイクアウトする。夫にご飯を作ってもらうこともよくある。
お風呂には5分だけでもいいから、ひとりで入るようにしている。スキンケアすらできない日もあるけど、オールインワンゲルで済ませる日もあるし、ボーッと無心で雑誌をめくることもある。
悩みを話すときは、話す人を決める。
職場の悩みは家庭で解消する。わたしの場合は夫だ。家庭の悩みは職場で解消する。(言いふらされてもいい内容に限る)
誰にも話せないほどの悩みは、今のわたしにはない。もしそんな悩みが出てきたときにはノート(紙)に書いて客観視すると思う。
最近、「メタ思考」澤円著を読んでいて、なるほど、と膝を打ったのが「悩みを客観視してみる」。上から俯瞰で自分を見つめてみるということだ。冷静になれるかもしれない。
小さな違和感を逃さずに、ケアをしていくことは大切だなぁと思うのだ。
そうやっていろいろとできることをやっていても、職場ではどうしても苦手な人がいる。今は勤続年数も長くなったことで自由にできる場面も増えてきたとは思うが、それでも苦手な人はいるものだ。
いくら苦手だからといって、相手を露骨に避けるのではなく、ぶつかることを高校を卒業した18歳から続けてきた。ぶつかるといっても、母みたいに争うことはしない。
最初は自分から挨拶するか、仕事内容について、まずは自分から聞きに行く。「その考え方ってどうなの?」て思うこともあるけれど、合わない人のやり方をまずはやってみる。やってみると「だからこうやってたのか」と納得できることもあるし、納得できなくても「自分の自由にできる日が来たらやらないでおこう」「わたしはこんなことを後輩には言わないぞ」とちいさく決めて淡々とやり過ごす。最近では年下のフルタイム勤務の子にも嫌な扱われ方をしているなぁと思うこともあるが、今はマミートラックの上でただ日々を回している。それでもいいと思っている。
考えることをやめず、本を読んでいる。職場に出勤するだけでない働き方をできやしないかと、考え、人と話している毎日は楽しいものだ。
誰かの参考になれば嬉しい。