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大嫌いなものこそ運命
私は大嫌いなものに縁がある。摩訶不思議なことに、好きなことでは食べていけないレベルの話ではなく、大嫌いなものをいつの間にかやることになったり、好きになってしまったりするのだ。
大嫌い!絶対ない!と言ってるといつの間にかそこに吸い込まれていく。本当に謎である。もしかしたら何かしらの運命を感じていて、でも変わりたくないから嫌だ!って本能で拒否してるのか。だとしたらある意味超能力者だ。
高校受験のとき、周りから勧められたものの、全然よく思っていなくて、でも他に併願するところがないから併願にした高校に、結局行くことになった。(偏差値は高めだったから受かった瞬間に嬉しくなったけど)
大学受験のとき、ここは正直ないなーと思っていて、全くその大学対策をしなかった大学に合格して、なぜか行くことになった(ほかにも受かってたのに)しかも文系科目で一番嫌いだった英語の比重の多い試験だった。
アルバイトを始めて、「人が苦手、接客は無理」と思っていたのに、一番うまくいったバイトは接客だった。覆面調査員に満点をもらった。
社会人になって、好きなことをやろうと入社したものの、人間関係に疲れて退社。転職したとき、一番ないな、と思っていた不動産関係に入社。そして周りに取得しようとしていた子がいたけど、「私は絶対とらないぞ!なぜなら必要ないからだ!」と豪語していた宅建に合格。そしてあらゆる職業の中で一番やりたくない「営業」をやることになり、営業成績がものすごく良くて、社長や周りにものすごく褒められる。
反対に好きなこと、やりたいことをやろうとすると、ものすごく上手くいかない。まるで何かに阻まれているかのようである。
単に私の見る目がものすごくないのかもしれない。
そして大嫌いだったのになぜ・・・シリーズでナンバー1の大事件が、夫との結婚である。
何を隠そう、大学時代、夫のことが大嫌いだったのだ。接近禁止命令を出したくらいである。なので結婚したとき、大学の同期はものすごく、ものすごーく驚いていた。私も驚きである。大学時代の自分に教えてあげたら発狂しそうである。でも結局結婚して5年、大きな喧嘩もせず、ずっと好きでいてくれて、こどもも産まれて順風満帆そのもの。
もうこうなると本当に私の見る目がなさそう。
そしてもしかしたら今、これだけは嫌だ!とか、あり得ない!と思っているものに今後関わることになるのかなあなんて怯えている。
でも大嫌いはみんな、実際に関わると結構素敵なものだったりする。
「大嫌いなもの」こそが、私の運命なのかもしれない。