見出し画像

「ぐるっとパス」で、朝倉彫塑館@千駄木へ

「建築なんていう楽しいものは、とても人には頼めない。自分でやりたいものだ」

朝倉彫塑館とは、彫刻家である朝倉文夫のアトリエ兼住居。1階のアトリエ、居住空間から2階、3階?、屋上庭園まである。

朝倉彫塑館については、今まで聞いたこともなかったし、彫塑(ちょうそ)という漢字も読めなかったのだが、ロンドンで働いていた時の上司(日本人)に勧められたので、無料の建築ツアーに参加してみた。

今日のツアーはアトリエを中心に一階のみ。

彫刻家 朝倉文夫は、彫刻だけでなく、建築にも興味があったようで、自分のアトリエ兼住居を自分で設計した。

朝倉氏のアトリエは天井が3メートルくらいと高く、大きな窓が北にも南にもあり、採光がとても良く、明るくて開放感があった。こうした明るいアトリエは珍しいのだとか。(通常、絵画のアトリエでよく見られるのは、北窓なんですって。なぜなら、北窓の方が採光が安定しているらしい)

このアトリエには、日本では当時珍しいセントラルヒーターもあった。石炭で水を温めてそれをセントラルヒーターで部屋中に循環させていたらしい。

洋風な建築と、日本家屋の良さを見事にミックスした素晴らしいお屋敷。

特に、二階の「朝陽の間」はとても眺めがよく、ずっといたかった…
このお部屋には、6畳くらいの大きさ?の大きな円卓があり、それも朝倉氏が自分で作ったとか。収納しやすいように机の足が折りたためる、面白い構造だった。

屋上には庭園もある。
日本で先駆けの屋上庭園だとか。

この自宅は、彫刻の専門学校でもあったので、朝倉氏は生徒に毎日園芸をするように授業に組み込んでいたらしい。園芸をすることで、土に触れ、虫や植物を観察する目を養え、立体にも触れ合えるから。なるほど〜、私もベランダ菜園してみようかなと思った。

このお屋敷、春、秋に行けば、中庭の日本庭園にも花が咲いたり、紅葉が紅葉していたりして更に風情を感じると思う。

入場料500円
随時、無料の建築ツアーやバックヤードツアーもある。
見学時は、靴を脱いだり履いたりするので、脱ぎやすい靴がオススメ。

帰りは、久しぶりに谷中銀座をブラブラし、「元気メンチカツ」を食べ、カフェで一息して自宅へ。

たぶん8年ぶりくらいに谷中に来たけど、外国人観光客が増えててびっくりした。

谷根千は古き良きものも残っているし、下町感もあり、やっぱり良いですね〜。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?