中国・深圳の子連れママ
これは数年前に1週間ほど深圳に行った時の話です。
僕は宿泊先のコインランドリーで洗濯しようしていたのですが、
名前の通り、コインランドリーのため、支払いは硬貨のみでした。
キャッシュレス社会の中国では現金はほとんど使いません。
僕も滞在中はWechat Payを使っていました。
後で街で買い物をして、お釣りを貰えばいいやと思っていましたが、
どこに行ってもお釣りが小銭で発生する場合は現金を受け取ってもらえませんでした。
これでは硬貨が手に入らない、コインランドリーが使えないじゃないか
と途方に暮れていました。
しかし、宿泊施設への帰る途中、
僕は地下鉄の駅で偶然両替機を見つけました。
やっと見つかった!
と喜び、すぐに紙幣を入れて両替しました。
すると、予想以上の枚数が出てきました。
何か嫌な予感がしました。
見てみると、出てきた大量のコインはカラフルな色をしていて、
真ん中には穴が空いていました。
また嫌な予感がしました。
目を隣に向けるとそこには子供向けのゲーム機が数台並んでいました。
あーやっちゃった。
深いため息とともに、
何が起こったのかを悟りました。
僕が両替機だと思っていたマシンは、子供向けゲームのメダル両替機でした。
投入した額は20元(約300円)。
額は大きくありませんが、
出てきた大量のメダルをどうしようかと思いました。
両替機の前で少しの間考えていると、
突然、子供連れの中国人ママ2人に話しかけられました。
僕は中国語ができないので、
予め中国でも使えるように言語ファイルをダウンロードしていたGoogle翻訳を使って状況を説明しました。
「間違えて20元分を両替しました。ゲームするつもりはありません。僕の代わりにコイン使って下さい。」
こんな感じの文章を中国語に翻訳しました。
すると、一人のママが僕にOKサインを出して、
僕に20元紙幣を渡しました。
ただコインを無駄にしたくなくて説明したのでとても驚きました。
僕が20元の受け取りを拒否すると、また中国人ママはOKサインを出して、
紙幣を受け取るように差し出しました。
好意は無駄にしてはいけないと思い、20元は受け取り、
僕は謝謝と言い、頭を下げて帰路に就きました。
以上、深圳の子連れママに救われた話でした。
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