台湾旅行記(2)ー初めての高雄
人生初めての台湾は高雄だった。
直行便で高雄に着いたのが夜10時過ぎ。
遅い時間にも関わらず、
到着ロビーまで友人が迎えに来てくれていた。
これから1週間弱の間、僕は友人宅の世話になる。
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翌日は少し遅い朝食から始まった。
昨夜は友人とその家族と深夜2時ごろまで話し込んでいたのだ。
朝は家の近くにある大衆食堂に連れて行ってもらった。
地元の人しか普段来ないのか、料理には料理名や値段は書いていなかった。
台湾の朝ごはんでお馴染みの蛋餅や蘿蔔糕、蔥油餅と言った料理をお盆に乗せ、会計を済ませる。
豆漿と言う豆乳のような飲み物ももちろん台湾の朝ごはんには欠かせない。
席につくと、小籠包が運ばれてきた。
これで友人と彼女の父、弟と僕の4人分だ。
友人とその家族は料理を一つ一つ説明してくれた。
朝から本場の小籠包が食べられるとはとても贅沢である。
4人で一緒に朝食を取りながら、ふと、
僕は「朝食を味わう」ということを長らくしていなかったのではないか?
と思った。
時間がない日本での朝の食事は
「味わう」のではなく、
「いかに短い時間で済ますか」が全てだった。
これが台湾の夏休み期間の朝食だとはいえ、
「時短」や「効率」を気にしない朝食は久々だった。
朝食を食べ終えた後、僕たちは友人宅に戻った。
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その日の夜は、
友人の友人の家族が夕食に招待してくれた。
元は、友人と彼女の友人家族で夕食を取る予定だったが、
有難いことに、せっかく日本から来たのだから、
と僕も招待してくれたのだ。
さらに、高雄の海鮮料理を御馳走してくれると言う。
僕は友人とフェリーで旗津半島に向かい、
港からは歩いて料理店のある海鮮市場へ向かった。
海鮮市場を抜け、海鮮料理屋を目指す。
お店に着くと二階に通された。
店内は既に他のお客さんで賑わっていた。
回転テーブルに着き、しばらくすると新鮮な海鮮が運ばれてきた。
日本では見たことのない種類の海の幸も多かった。
遠慮しながらチビチビと食べていると
友人や友人家族が料理を取り分けてくれた。
招待されたからには「遠慮してはいけない」というのだ。
遠慮していてはホストに気を使わせてしまうし、ホストにとって一番嬉しいことはゲストの幸せな姿を見ること
だから遠慮は無用ということである。
まるでサンタクロースだ。
「クリスマスに一番幸せなのはプレゼントをもらった子どもではなく、子どもの喜ぶ姿を見ているサンタさん」
という話がある。
まさにこれだ。
料理が足りなくなれば、また頼めばいい。
しかし、それはホストが考えることで、ゲスト側の考えることではないのだ。
果たして、僕の食べっぷりを見て、喜んでくれたのかは分からない。
しかし、
夕食後も海鮮市場の周りの夜市を連れ回して貰い、
色々な台湾の食べ物を味わわせてくれたことを考えると、
僕はゲストとしての役割をしっかり果たせたのかもしれない。
この恩は僕が大きくなった時に他の人に返そうと思う。
Pay it forwardだ。
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最後まで読んで下さり、ありがとうございます。