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ドイツ留学生、年越しはベルリンで。
こんにちは。
ドイツ・ミュンヘンで留学生活を送る大学生、桜です。
魅力あふれる街がいくつもあるドイツで数か月を過ごし、悩んでいたこと:
どこで年を越そう?
住み慣れてきたミュンヘン?
ザクセン王国の名残が美しいドレスデン方面に行くか?
はたまた北西の都会のほうに行くか?
・・・いっそ、国を出てしまう?
色々考えましたが、やっぱりドイツにいる以上は首都・ベルリンで年を越してみたい!
結構直前に計画したベルリンへの年末旅、スタートです。
鈍行でベルリンへ
冬休みが始まってまだまだ間もない12月末、急遽ミュンヘンを離れてベルリンの町へ。
南ドイツの長閑な雰囲気を普段から感じている私にとって、文化の中心ベルリンはまるで外国のよう。
実は今月2回目のベルリン滞在ですが、何度行ってもわくわくします。
そして毎度おなじみ、国内乗り放題チケット「Deutschlandticket」を使って実質タダでベルリンまで。
特急を使えないこの移動方法で、ミュンヘンからベルリンまでかかる時間はなんと11時間。
ほぼ始発で出て、すべての接続がうまくいって到着予定は今日の夕方。
気が遠くなる移動ですが頑張ります。
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大晦日前日のベルリン
ベルリンに着いた頃にはもう辺りは薄暗くなっていました。
今日は特に予定もないので、ホテルに行くまでベルリンの市内をゆったり歩いてみます。
国会議事堂
ベルリン中央駅から一番近くにある有名スポットと言えばこの国会議事堂。
正面に工事現場があって見晴らしはそんなに良くなかったのですが…
今日は年末年始で営業していませんが、透明のドーム状になった展望台からは町の景色を見渡すことができます。
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議事堂前では屋台(とすら言えない?)でブレッツェルが売られていました。
価格はなかなか良心的なのですが、氷点くらいの気温の中で野ざらしに売っていて、ただでさえ硬いブレッツェルなのにもっと硬くならないの?と心配でした。
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ブランデンブルク門
国会議事堂から歩いてすぐのところにあるのが、ベルリンのランドマーク・ブランデンブルク門。
大晦日の明日、年越しフェスが行われるこの場所は会場が設営されており、周辺の道路を含めて大幅に規制されていて、ライトアップがされていたものの近くで見ることはできませんでした。
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年越しの盛り上がり、全く想像がつきませんが楽しみです・・・
ホロコースト記念碑
もうすこし南へ進むと現れるのが、「Denkmal für die ermordeten Juden Europas」(虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑)、通称ホロコースト記念碑。
2005年開設と比較的新しいこの記念碑は、2711基もの様々な高さの石碑が規則正しく並んでいます。
記念碑とする対象をユダヤ人に限定したことから、同じように差別・迫害を受けたシンティ・ロマや同性愛者などほかの犠牲者が軽視されているのではないかと言う論争がおこったりしましたが、現在も多くの人々が訪れてホロコーストを思い起こす場となっています。
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石碑と石碑の間は自由に歩き回れるようになっています。
中心に向かうほど地面が低くなっていて、進めば進むほど迷路に迷い込んだような気持ちになります。
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ヒトラーが自決した総統官邸跡
そして、日本にいたころ大学の先生の著書で読んでから絶対来てみたかったここ、ナチス総統官邸の地下壕跡です。
今はその大部分が駐車場になっていて、そっと看板が立てられているのみ。
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第二次大戦末期、ベルリン攻防戦のさなか、ここでヒトラーは最期の日々を過ごします。
自決する直前の4月20日、彼は地下壕で誕生日を迎え、
4月29日、口述で遺言を残し、恋人のエーファと結婚式を挙げます。
そして来たる4月30日、ヒトラーは自殺方法に関して「拳銃と青酸カリの同時使用」という指針を貰いますが、青酸カリの効能を疑い愛犬のブロンディでこれを試します。
その後まもなく、愛犬の後を追うように妻と共に自決。
イタリアのムッソリーニが処刑されたわずか2日後のことでした。
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ベルリンの夜の町
さて、もう少し街歩きを楽しみます。
博物館島を西側から見渡した、ベルリン大聖堂とテレビ塔が見える私の好きな景色。
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テレビ塔のふもとまで来てみました。
クリスマスマーケットが開催されていて、観覧車がキラキラと光っていて、とても写真映えする景色。
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そしてもう一か所、アレクサンダープラッツにあるウーラニアー世界時計。
旧東ベルリン地区のここにあるこの世界時計は、旧東側時代に造られたもので、レトロな感じが趣深いです。
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そして面白いのが、都市名表示が時代背景を反映していて、たとえば東アジアだと東京、ソウルよりも上にピョンヤンが表示されています。
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初日の街歩きはこの辺にして、移動疲れの激しい今日はもう宿へ向かいます。
今回予約したのは、アパートの一部屋をそのまま貸してくれるようなタイプの宿。
ドミトリーや普通のホテルもたくさん泊まったことがありますが、アパートタイプがのびのび過ごせて一番好きです。
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大晦日のベルリン
翌朝、いよいよ大晦日を迎えたベルリンです。
日本にいてもドイツにいても、大晦日をだらだら過ごすという点は変わらないようで、今日活動を始めたのはお昼過ぎ。
年末年始はゆっくり過ごしてこそですよね。
ベルリンの壁
ベルリンと言えばの場所、ベルリンの壁にやってきました。
ここには初めて来たとき見つけたお気に入りの絵があるのでそれを目指して・・・
と思って歩き始めて早々、前回来たときはなかった“国際情勢を思わせる”落書きが。
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ちなみにこのベルリンの壁、当時は二重構造になっており、現在「イーストサイドギャラリー」として画廊のようになっているのはその名の通り東側の壁。
一部だけ西側の壁が残っているところに立ってみましたが、当時西側へ逃亡しようとこのスペースに足を踏み入れた東側の一般市民は容赦なく撃たれたそうです。
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そして日本がモチーフの絵もあります。
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これはおそらく浅間神社と富士山のあの有名な景色ですね。
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見つけたーーー!
私のお気に入りの絵。
出っ歯のバーバパパが並んだようなこの区画の絵たち、とっても可愛くないですか?
特に好きなのはこのタラコ唇の子たち。
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私は勝手に「アナゴさん」と呼んでいます。
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他にも時代を風刺した絵が沢山あって面白いです。
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昼夜兼用のご飯に、お寿司バイキングに行きました。
年末年始はお寿司が食べたくなる辺り、私は日本人だなあと感じます(笑)
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年越しフェスへ
待ちに待った年越しのときをブランデンブルク門前で迎えようと、多くの人々が押し掛けるフェスに、私も行くことにしました。
(当初は遠くからカウントダウンができたらいいなと思っていたのですが、あまりにも規制範囲が広すぎて全く門に近づけなかったので・・・)
オンラインでチケットを購入。
10ユーロで有名アーティストが見れるならお得かもしれません。
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会場に向かう途中に見た戦勝記念塔。
デンマーク戦争、普墺戦争、普仏戦争での勝利を記念しているそう。(ドイツって殆どそこでしか勝ってない・・・)
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厳格な荷物チェックを抜けて会場に入ります。
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ティアガルテン(動物園)地区が丸ごと会場として設営されていて、両サイドの屋台には美味しそうな食べ物やビールがずらり。
でもカウントダウン街をしている時にトイレに行きたくなったらおしまいなので、我慢我慢。
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カウントダウン
18時過ぎと、割と早いうちに門の前にたどり着けたのでそこそこ前のほうでコンサートを楽しむことができました。
でもそのせいで6時間立ちっぱなしだったので、足は死にましたが・・・
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テレビ中継もされていて有名な司会者さんが登壇しているようでしたが、寮でテレビなし生活を送っている私は彼らが誰なのか知る由もなく。
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ALICE MERTONが「No Roots」を歌っていたり、ビートルズのコピーバンドが出てきたりしていましたが、中でも一番興奮したのが「Wellerman」を歌っているNathan Evansが来ていたこと。
洋楽に明るくない私でも知っているレベルのアーティストが集まっていて、会場は大盛り上がりでした。
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2023年に終わりを告げ、2024年を迎えるMCと会場のカウントダウンは自分史上一番大規模なカウントダウン。
とはいっても充満するタバコの匂いと棒のようになった足の疲れで限界だったのですが、、、、
もうこれっきりでいいかな、と思った年越しでしたが、それでも人生で一度は経験しておいてよかったです。
楽しかった!
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ちなみにホテルに帰るまでの道中はずーっと爆竹や花火がすごい音と煙を発していて、ベルリンの町全体がカオスになっていました。
あれじゃいつテロが起きても気づかないほど。
身の安全のため、年越しが終わった瞬間急いでホテルに向かいました(笑)
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元旦のベルリン
と言うことで、あけましておめでとうございます。
1月1日の朝のベルリンです。
街は喧噪の跡
昨日夜通し鳴り響いていた爆音の跡が見受けられる街中は、人っ子一人おらず、クリスマスが最高潮で正月にはあまり重きを置かないドイツ人を感じることができました。
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打ち上げ花火のゴミ。
夜通しバンバン上がってましたが、こんなの日本で打ち上げていたら警察に怒られます。
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博物館島歩き
お昼過ぎにはベルリンを後にするので、少しだけベルリン歩きを楽しみます。
ベルリンは見どころ満載なので、ただ街歩きをするだけで立派な観光になるからすごい。
ここは、到着した日の夜も写真を撮った私のお気に入りアングル。
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昼間のベルリン大聖堂はこんな感じ。
ここにはホーエンツォレルン家の人々の遺体が安置されているそうです。
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入場料が少し高かったのと普通に時間が無かったので、ここが外観を見るだけでスルー。
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そして博物館島へ。
世界遺産にも登録されているこの博物館島は、ペルガモン博物館、新博物館、ボーデ博物館、旧ナショナルギャラリー、旧博物館という5つの博物館が集まった島。
今日は時間がないので博物館に入ることはしませんが、どこも一度ゆっくりと見学してみたいです。
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うろちょろして最適な写真スポットを探してみます。
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ベルリン大聖堂が見えます。
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シュプレー川に浮かぶ島を見渡せるこのアングル、手前にはボーデ博物館、奥にはテレビ塔が見えます。
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そして、駅へ向かう途中にもこんなビール瓶&花火のゴミが数えきれないほど捨てられていました。
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ヨーロッパってこんな感じだな~と。
激レア紙幣をゲット
中央駅へと向かおうと、地下鉄の駅へ歩いている途中、道端で何やら面白そうな露店を見つけました。
なんとここ、世界中の古い&レアな紙幣や硬貨を売っていて、聖徳太子の日本円もありました。
そして私が買ってしまったのは、1923年にハイパーインフレ脱却のためにドイツで刷られた臨時通貨・レンテンマルク。
世界史やドイツ史をやっていた人は、本物のレンテンマルクに大興奮なのではないでしょうか。
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良いベルリン土産をゲットしたところで、次の目的地へ向かうためにベルリン中央駅へ向かいます。
ちなみに博物館島の地下鉄の駅がプラネタリウムみたいでかわいかったので載せておきます↓
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昔、自分の部屋をこういう風にする憧れがありました。懐かしい。
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次なる目的地へ
ベルリン中央駅に到着。
元日の中央駅はそこそこの賑わい。
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ベルリン年越し編はここまで。
ここから次の都市へ向かいます。
それではまた!