見出し画像

【サグラダファミリアに抜かれる前に】世界一高いドイツの大聖堂へ

こんにちは。

ドイツ・ミュンヘン留学記の桜です。


春休みの旅行でスペイン・バルセロナのサグラダファミリアに行ってきたのですが、その直後とあるニュースを見ました。

バルセロナのサグラダ・ファミリア聖堂が、着工から140年以上の時を経て、2026年に完成すると発表された。 完成すれば、ドイツのウルム大聖堂を抜いて世界一高い教会となる

https://artnewsjapan.com/article/2154

なんと・・・!
あのウルム大聖堂があと数年で世界一でなくなってしまうのか!

実は南ドイツのウルムという街には、現時点で世界で一番の高さを誇る大聖堂があるのです。

ということで今回は、春休みが終わり学校が始まったある日、授業までの時間を利用してウルムの街に行ってきました。

登校前の小旅行スタートです。




南ドイツの車窓を2時間


出発はここ、ミュンヘン中央駅から。

このGo Aheadと書いてある青い車両は南ドイツを走っているもので、車内は比較的綺麗だしWi-Fiもあるので、これが来るとラッキーです。

ウルムまでは乗り換えなしで約2時間。

基本的に電車移動中は、パソコンを触っているか、最近だと英単語帳を流し見ています。

南ドイツは、ドイツ国内屈指の美しい車窓を誇ります。
電車で旅し甲斐があってとても好きです。


そして、5分ほど遅延したものの無事ウルム駅に到着。

ウルムと言えば・・・
あの世界的物理学者・アインシュタインの出生地。

アインシュタインのゆかりも探してみます。

朝から天気が怪しいのですが、何とか晴れてくれと祈りながら街の中へ。


世界一の大聖堂


街へ歩こうと階段を降りると、向こうのほうに塔の先端のようなもの。

流石は世界一の大聖堂、その高さはどの建物をも上回って遠くの駅からも見えるほど。

大通りを抜けた先が大聖堂のある広場です。

地図を見なくても、高くそびえ立つ大聖堂に向かって歩くだけなのでらくちん。

大聖堂に到着したころには、強風が雨雲を吹き飛ばして空は綺麗な青。

これが高さ161.53メートルを誇る、世界一高い教会建築、ウルム・ミュンスター。

1377年に工事が始まり、中断なども経て完成したのは1890年。実に500年の年月を要しています。

完成すればウルムを越えて世界一となるサグラダファミリアは1882年着工で近々完成なので、時代の差を考えるとウルム大聖堂のすごさがわかります。

横から見たらこんな感じ。

中には無料で入ることができました。

世界一の高さと言っても教会部分は飛びぬけて高いというわけではなかったです。

外見からもわかるように、ここはゴシック建築。

尖塔アーチやステンドグラスなどお手本のようなゴシック様式が見て取れ、上に抜けた広い空間が、薄暗い空間にも開放感を与えてくれます。

ステンドグラスも一枚一枚柄が違って美しく、あんぐりと見上げて教会を周回したので首が疲れてしまいました(笑)

外から太陽光が差し込みステンドグラスを照らします。

私のお気に入りのステンドグラスはこれ。

そして、ウルム大聖堂を楽しむうえで忘れてはならないのがこのステンドグラス。
教会の右手前部分にあるものです。

このステンドグラスは、第二次大戦によって部分的に破壊されたものを1985年に改修したものですが、アインシュタインをモチーフにしているものだそう。

真ん中のアンモナイトのようなものが、ビッグバンを表しているそう。

ちなみに教会の半分の高さくらいまでは上ることができたのですが、如何せん今日はこれから帰って学校があり少し急いでいるので断念。

ウルム市庁舎


続いてやってきたのは、広場のすぐ横にあるウルム市庁舎。

優しい黄土色の建物には細かく鮮やかな絵が描かれていました。

正面から見たらこんな感じ。
奥には(小さいほうの塔ですが)大聖堂の姿も見えます。

正面には時代を感じさせる国旗二枚。
私がドイツに来た頃はまだウクライナの一枚でしたが、最近ではどこに行っても行政の建物にはこの二枚が掲げられています。

中央には美しい天文時計も。


メツカートゥルム


さらに川のほうへと進むと、メツカートゥルム=肉屋の塔。

かつて肉屋だったこの塔は少し傾いているそうなのですが、坂道に建っていることもあり下から見てもそんなにわかりませんでした。

塔をくぐってすぐそこにあるのはドナウ川。
川沿いを歩いてみようと思います。

そういえば、この塔から正面の壁に向かって白いひもが伸びていたのですが、傾いていることと何か関係があるのかな・・・?


州境


塔、そして城壁をくぐって開けた景色。
正面に見えるのは、ドイツからオーストリア、スロバキア、ハンガ リー、クロアチア、ユーゴスラビア、ブルガリア、ルーマニアを通って黒海にそそぐヨーロッパの大河川・ドナウ川。

後ろを振り返ると今くぐってきた城壁が見え、奥にはウルム大聖堂。
皆さんサイクリングや日向ぼっこを楽しんでいて、平日から余裕があっていいなあと羨ましく思ったり。

そして肝心のドナウ川。

実はこの川、今立っているバーデンヴュルテンベルク州と私の住むミュンヘンがあるバイエルン州を隔てている川。

川の向こうがノイウルムというバイエルン州の町です。

川沿いの道には、ヨーロッパでよく見る〇〇の町まで△△kmという表記。

私も将来仕事がない日はこういうところで本を読む生活がしたいなあ。

気づくと空は快晴。
実はこの時も風がビュービュー吹いていて、4月らしからぬ極寒だったのですが…(笑)


漁師の一角


城壁に沿って歩いていくと、可愛らしい街並みに出会いました。

ここはフィッシャーマンフィアテル(漁師の一角)と呼ばれる区画で、コロンバージュのような可愛らしい家がたくさん並んでいました。

良い天気♪

それに、街中には水路が巡っていてランダムに並んだ家々とのコントラストがとってもきれい。

こんなところで暮らせたら最高だなあと、ミュンヘンの狭い寮を思い出しながら羨ましい気持ちになります。

ずいぶん長い間このあたりをぶらぶらしていました。


傾いた家


狭い道をぐるぐる歩き回っていると、とある有名な家に。

家の外壁には「傾いた家」の文字。

実はこの建物、世界一傾いた家としてギネスブックにも登録されている建物。
ウルムには大聖堂のほかにも「世界一」があるのですね。

写真でも見て分かる通り、相当な傾きかた。
傾いているよりもむしろ「歪んでいる」というのが生で見た印象でした。

正面から見ると、こっちに向かって倒れてきているようでちょっと怖い。

ここはホテルになっているようだったので、いつか泊まって中がどうなっているのか見てみたいです。


城壁を歩く


さて、先ほどの城壁へ戻って、今回は城壁の上を歩いてみました。

この城壁、15世紀からのものだそう↓

片側には川、片側には美しい家々が見える心地いい景色。

ピンク色の花も咲いていました。
そういえば今年、日本の桜を見られていなくてイマイチ春を感じられていないなあ。

先日友人が、どれだけ頑張っても人間は一生で100回くらいしか桜を見られないんだよね、と言っていたのが印象的でした。

来年はソメイヨシノを思う存分楽しもう。


今は使われていなさそうな船も見つけました。

漁師の一角らしい景色ですね。


アインシュタインの生家


そろそろ帰りの電車の時間が近づいてきました。

最後に訪れたのは、ここ。

このモニュメントはアインシュタインの生家の跡。

1879年3月14日、ここに建っていた家でアインシュタインがこの世に生を受けた、と書いてありました。

真向かいでこちらを見るアインシュタイン↓


学校に行かないと!


さっきスーパーで買った1.5ユーロのイチゴと共に、ミュンヘン行きの電車へ。

綺麗な景色を見ながら食べる甘いイチゴ、とてもおいしかったですが500グラムは多すぎました。

ということで、ミュンヘンに着いたら今学期初の授業。
頑張ります。

それではまた!

いいなと思ったら応援しよう!