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東京都港区にある人気の高い男子進学校である芝中学の入試問題の分析をご説明致します。


入試基本情報

日程

・第1回⇒2/1午前
・第2回⇒2/4午前

試験時間/配点

・算⇒100点/50分
・国⇒100点/50分
・理⇒75点/40分
・社⇒75点/40分

入試形式における特徴

算国が比重多めの傾斜配点です。

複数回優遇措置は明確に設けているとのことです。加点幅は非公表ながら両方を受験した際には2回目は加点(5点以上10点未満という話しを聞いたことがあります)があり、繰り上げ合格枠でも優遇があります。第一志望の方は受験プランを考え両方を受験できるように組み立てるようにしたほうが良いと思います。ただし、2回目も1回目を合格の可能性を見れる実力があった上での受験にしなければただのギャンブルにしかならないことは当然のことです。

得点について

合格者平均と受験者平均を確認すると算理に点差が大きく出て、国社にはあまり差が生まれていません。
具体的に各科目を100点に揃えた場合の大体の点差は
・国社の差⇒5点前後
・理科の差⇒10点前後
・算数の差⇒15点前後
となります。男子の進学校らしく基本的に算理の実力が伴っていなければ合格が難しいことがよく分かる結果です。

偏差値や算数の難易度・構成

偏差値(80%偏差 1回目を記載)

・SAPIX→50
・四谷大塚→59

算数の問題について

難易度

男子のレベルとして標準から難しめ

問題構成

1回目・2回目は形式は毎年同じになります。
小問集合は存在せず、大問のみの構成。

計算問題⇒大問1に2問
大問は年により変動するが、大体8〜10問。
年により数問変わり、計算問題も含めて総問題数は20問前後。

問題分析

計算問題

毎年必ず2問出題されます。
難易度は中学受験における標準的な難易度です。基本的には長めの四則演算で、たまに工夫をすると早く正確に解けるタイプを出します。知らないと解けない特殊なタイプの計算問題はほぼ見ません。

小問集合

小問集合は出題されません。

大問

大問2〜5が小問集合代わりの標準的なレベルの問題を出題している印象です。必ず平面図形の問いが1問は出題されています。小問集合のように様々な問いを用意するのではなく、一つのテーマに対して2問ほど小問レベルで
各大問として出題されています。

それ以降が一般的な大問としての意味の出題になり、年により変動しますが
ほぼ3〜4問の大問が用意されております。
扱われるテーマは多岐に渡り、速さ・食塩水・売買損益・平面図形・場合の数・数の性質・ニュートン算などなど様々な単元が出題されます。必ずグラフの問いは毎年出題されています。
図形に関しては、平面図形に対して立体図形はほとんど出題されている印象はありません。立体を用いた別単元、例えば場合の数などのような出題があるぐらいです。第2回に何度か立体切断は出題されています、サポートの立体切断で十分対応が出来る範囲の内容のため、特段気にする必要は無いと思われます。
グラフは速さのグラフや水量グラフなど色々なテーマにて出題されます。
ほぼ全ての学校の入試問題にてグラフの出題はされますので、グラフの練習は必須と言えます。

合格への道

算数に求められる点数は年により大きく変動がありますが、大体60〜70点前後になります。
この合格ラインに届くために必要な内容は下記になります。

SAPIX(6年生前期まで)
平常
・デイリーサポート実戦編A〜Dレベルまでを理解の上で確実に解ける
・デイリーチェック(レベルM以上)で毎回180点前後は取れている
土特
・分野別プリントを論理まで含めて完璧に解ける
・Sプリントもやれていると完璧

(6年生後期以降)
平常・土特
入試問題を考えると出題されている問題は確実に正解出来ている方が良い
SS
・TJプリントレベルまで解ければ十分(立体切断は志望校に応じて)
・SJプリントでも十分対応可能
※基礎トレは入塾以来毎日行っている・5年生までは計コンも4まで行うレベルが求められる

もちろん、この内容はあくまで大まかな話になりますので実際はもっと細かいレベルで確認する必要があります。

まとめ:芝の算数で勝つために

芝中学の問題を見ていくと、序盤の小問代わりの典型題に近い形の問いと中盤以降のその場で考えて分析し思考しなければならない問いがバランス良く出題されていることが分かります。
典型題でも丸暗記をして解いているような子はしくじってしまうような問題が用意されています。総じて、学校側からは考えて解いて欲しいというメッセージが感じられます。

考えると言っても、突飛な発想で思いもよらないアプローチが見つかる、というような類ではなく必ず今までに練習したことがあるようなことを改めて本番で正確に行って欲しいという内容です。
与えられている数字・条件や読み取って分かる数字・条件などを考えることが求められることです。

こういった内容に対処出来るようになるためには、一にも二にも考えて解く練習を積んでいくことです。あまりにシンプルなことだと思われる保護者もいらっしゃると思いますが、皆さまが思うよりも圧倒的に子供は考えて解こうとはしていません。こういった厳しいことを言うと受け入れない保護者もいますが、現実は残酷なものです。物事を好転させられる理由は、現実を見据えて改善を行うことです、それを忘れずにいて下さい。

では、どうすれば考えて解くように子供がなるのか、それは教え・確認し・繰り返すということの積み重ねになります。
地道な積み重ねを行えることが最善です、そういう意味でも早い段階から良い習慣を持てていることが最も強いと言えます。

入試は当日で決まるのではありません、その瞬間までに何を積み重ねてきたかで決します。
実際の入試が始まるもっと前から勝負は始まっています、保護者の方はこれを意識し合格への確率を高めることを早い段階から調べ考えて頂ければと思います。

合格に向けて

一番大事なことは準備を行っていることだと私は考えています。
最後に慌てて何かをしようとするよりも、もっと以前からゆっくり確実に準備を行うことの方が圧倒的に可能性は高くなります。
本気でお子様の中学受験を応援したい保護者の方には、是非早い段階でご検討頂けることをオススメ致します。


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