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SAPIXと日能研の比較 ②テキスト・テスト

次に、テキストとテストの違いについてです。
テキストは、
SAPIX→授業の都度、配布される、B4サイズのプリントがホチキス止めされた薄い冊子(説明と問題集)
日能研→前期・後期・季節講習ごとに配布される、分厚いテキスト(「本科」と呼ばれる説明と練習問題を合わせたものと、「栄冠」と呼ばれる問題集)
という形式上の違いがあります。

また、
SAPIX→理科と社会はカラー印刷
日能研→白黒印刷
という違いもあります。

さらに、内容も
SAPIX→難易度が高い、細かい
日能研→難易度は普通、基本事項が多い
という違いがあり

理科と社会の資料集も
SAPIX→中学生用の情報量が多い資料集
日能研→小学生用の易しめ資料集
という違いがあります。

副教材も含めて、全体的にSAPIXの難易度の方が高いし、量が多いです。
SAPIXは、開成中学合格者数を確保したいのか、開成の過去問からテキストを作っているようなところがあるため、開成志望の生徒にはよいですが、全然違う入試傾向の学校を志望する生徒にとっては、不要な勉強を強いられている側面もあると思います。基本的にテキストは全クラス一緒なのです。

それに対して日能研は、幅広い学校をテキスト上ではターゲットにしており、テキストが難易度別に分かれているため(発展・応用・標準など)、生徒ごとに必要な勉強に絞って取り組みやすいところがあるのではないかと感じます。


テストは、
SAPIXは、
・授業の翌週に→デイリーチェック(小テスト)
(その週にやったことの復習テスト)
・一か月ごとに→マンスリー確認テスト
(だいたい直近3カ月ほどの範囲の復習テスト)
・3~4か月に1度→組分けテスト
(まったく範囲のない実力テスト)
があります。

さらに、5年生になると
・志望校診断サピックスオープン(全2回)
が加わり

6年生になると
・志望校判定サピックスオープン(全2回)
・合格力判定サピックスオープン(全4回)
・学校別サピックスオープン(学校別で1~2回)
も加わります。

日能研は、
・授業の1~2週間後に→育成テスト(SAPIXのデイリーチェックとマンスリー確認テストの中間くらいのイメージ)
・約1か月ごとに→公開模試(SAPIXのマンスリー確認テストと組分けテストの中間くらいのイメージ)
があるのが基本で、高学年になると、思考力育成テストだったり、合格力実践テストだったりと、名前や難易度を変えたテストが登場し、毎週日曜日はテストを受けることになります。

日能研の方がテストの回数が圧倒的に多いので、テスト慣れすることができる一方で、テストに多くの時間が取られてしまい、一回一回のテストの重要度が下がります。
一度のテストで失敗してしまっても、すぐ翌週に挽回するチャンスがあるのはメンタル的にはよいと言えるかもしれません。

テストの結果は、SAPIXよりも日能研の方が素早く出ます。週末に受けたテストの結果が、すぐ次の月曜の14時~15時頃にわかるのです。日能研の採点技術は本当に素晴らしいものがあります。
SAPIXはテストによりますが、約1週間後に出るものが多いです。

テスト結果のデータについては、日能研は基本的にウェブ上のみでの発表になるのに対し、SAPIXは、ウェブで速報が出た後で、しっかりした紙の冊子で結果をくれます。

ウェブでの結果の出方は、こんな感じです。
・SAPIX

・日能研

この成績表は、SAPIXの方は数年後でもマイページから見られます(ので、スクショできました)が、日能研の方は、卒塾後半年ほどで見られなくなるようです。

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