『生薬・植物&季節の食材と薬膳』#04「落花生(ラッカセイ)」
南米原産で、日本には江戸時代に入ってきたといわれています。ピーナッツ、南京豆、花生などとも呼ばれます。
私は、秋の収穫時期に千葉県八街市産の生の落花生を茹でて食べるのを毎年楽しみにしています。
秋の収穫時期の落花生掘りも是非体験してみてください。
新鮮な殻付きの落花生が手に入ったら、茹でて食べてみてください。
また殻付きを炒って、渋皮付き、渋皮なしで食したり、菓子、ピーナッツ豆腐、揚げ衣などで美味しくいただけます。
最近は、様々な効能もわかってきた食材ですね。
中医学では、補益類の養血類の食材として用います。
性味
平、甘
帰経
肺、脾
効能
①補血止血
②補脾潤肺・和胃醒脾
からだを温めも冷ましもしない「平」の性質です。
大人で一日20粒くらいを目安に食べるとよいでしょう。
便秘がちの人にもお薦めです。
赤ちゃんの離乳食には、ペーストを利用するとよいですね。
母乳分泌不足のお母さんには、豚足と一緒に煮込んでスープごと召し上がれば効果的が期待できます。
ただし、ピーナッツアレルギーの体質の人は注意が必要です。
塩味、バター味つきのものより、素炒りのものがお薦めです。
⚫︎落花生には、オレイン酸とリノール酸など不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。これらの脂質は「必須脂肪酸」と呼ばれ、人間の体内で生成できないので食べ物での摂取が必要とされている脂肪酸です。︎落花生に含まれるレスベラトロール、オレイン酸には、悪玉コレステロールを下げる働きや心臓疾患の予防に効果があるといわれています。
⚫︎落花生には、脂の中のリン脂質が多く含まれています。その中のレシチンは、記憶力アップ、脳の機能を高め、認知症予防などが期待できるといわれています。
⚫︎ビタミンB群のナイアシンが多く含まれ、このナイアシンは肝臓のアルコール代謝を助ける働きがあるといわれています。
お酒のおつまみにも適していますね。
⚫︎赤い渋皮には、赤ワインに含まれている成分と同じアントシアニンが含まれています。
以上のように様々な効能が期待できますが、
高カロリーですから、いくら体に良いといっても、食べ過ぎには注意してください。
☆関連note
小児科専門医の子育て奮闘記♯53「ピーナッツ」
参考:NHKガッテン
(※リンク先:血管を強くしなやかに!ピーナッツパワー解放ワザ)