虫秘茶の中の人

虫秘茶の開発者です。虫秘茶に関するあれこれ、大学の研究に関する云々、個人的な然々、お話します。

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私が筆頭著者である論文が公開されました

私が修士の頃に研究していた内容を(ようやく)論文化し、この度 Journal of Chemical Ecology誌で出版されました。オープンアクセスなので、下のリンクよりどなたでも読んでいただけます。 https://link.springer.com/article/10.1007/s10886-024-01512-y 本実験ではゲノム編集技術CRISPR-Cas9を用い、吉永直子博士の提唱した「FACsを介した鱗翅目幼虫の窒素吸収効率化モデル」の検証を試みました。

    • LEPI TRAIL という名前について

      "LEPI"はLepidopteraから。英語で鱗翅目の意で、蛾や蝶の仲間を指します。愛好家の間では蛾や蝶のことを「レピ」と呼ぶこともあります。 "TRAIL"は英語で痕跡・通った跡の意。当たり前ですが、フンは虫の通った跡に存在します。また自然界においてフンはしばしば虫の居た痕跡となります。天敵である蜂はフンの香りを手掛かりにして幼虫の発見に役立てますし、我々が幼虫を探すときもまずはフンを見つけることから始めます。地面にフンが落ちている時は大抵の場合、その樹上を幼虫が歩いてい

      • 虫秘茶のスピリッツをリリースしました

        虫秘茶を原料に使用したスピリッツをmitosaya薬草園蒸留所(https://mitosaya.com)と共同で開発しました。その名は"LEPI TRAIL" LEPI TRAILの原料に使用したのは、サクラの葉を食べた蛾の幼虫「オオシモフリスズメ」と「オオミズアオ」のフン。どちらのフンも桜餅のような芳香を持ちますが、それぞれ異なる特徴があります。オオシモフリスズメは晩春の葉を食べ、フンは甘く芳醇な香りです。一方でオオミズアオは初夏の葉を食べ、爽やかな香りのフンを出します

        • 【10/19】ジュエリー作家 三野彰太氏の個展に合わせて茶会を行います

          10月19日(土)、香川県高松市のギャラリー N's collection にて、ジュエリー作家 三野彰太氏の個展に合わせて虫秘茶会を行います。 三野彰太 N's collection 〜〜〜〜〜~ 【日程】10月19日(土)①11:00~ ②14:00~ ③18:00~ 【場所】N's collection:香川県高松市国分寺町新名72ー6 【料金】4,500円 【定員】各回定員5名(要予約) 【申込】naomi.i.kataoka@gmail.com または 09

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          【9/20,21】九谷焼窯元「錦山窯」と茶会を開催します

          「蟲秘茶會」 虫と植物がつくり出した神秘の茶である「虫秘茶」。 幼虫の体内で発酵された香りと深い味わいは 、もとの植物を強く感じるさせる香りを持つと同時になぜか神秘的で懐かしい。 何万年もの生命活動のプロセスの中で生み出され、現代に甦ったこの「虫秘茶」は、まさに奇跡のお茶と言っても良いでしょう。 今回は、錦山窯4代にわたる試行錯誤の中から生まれてきた新旧の茶器の中で醸し出される奇跡のコラボレーションを、皆様と一緒に愉しむことができれば幸いです。 ——————— [茶

          【9/20,21】九谷焼窯元「錦山窯」と茶会を開催します

          😣

          4年ほど前、ある刊行物のために書いた文があるんですが、結局発刊されなかったんですよね。ふいに掘り起こしてしまって、埃ばっかり被るのももったいないのでここで公開しときます。「恋」をテーマに書いたものです。当時書いたもの、そのままです。5分で読めます。 〜〜〜〜〜 失くしたもの、手に入るはずだったものは歳を重ねるごとに増えていく。もちろん手に入ったものも多くあったが、それらのほとんどはいつの間にか手の隙間からこぼれ落ちて「もしもの世界」へ行ってしまった。手元にあるものは増えた

          3月2日(土)NHK「ヴィランの言い分」で虫秘茶が放送されます

          ~~~~~ 「ヴィランの言い分」についてHPより引用 ゴキ〇リ、二酸化炭素、ムダ毛…「汚い、有害、醜い」と、世間から忌み嫌われる悪役"ヴィラン"。でも悪役にだって、聞いてほしい"言い分"がある!最新研究で解き明かされる驚きの能力の数々で、実はちょっぴり魅力的な、ヴィランの本当の姿に迫ります! 予告が見れます↓↓ ~~~~~ そんな”嫌われ者”特集の「イモムシ」回です。イモムシの糞が美味しいお茶になる!?ということで虫秘茶を取材していただきました。番組恒例のヴィランの被り

          3月2日(土)NHK「ヴィランの言い分」で虫秘茶が放送されます

          3月2日(土)「神戸KIITO」にて虫秘茶を提供します

          3月2日(土)、神戸KIITO のイベント『オープンKIITO』にて、只本屋の出展スペースで虫秘茶を提供します。 只本屋と虫秘茶の関係性についてはまたいつか… イベント詳細 日時|2024年3月2日(土) 11:00~16:00 場所|デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO) 参加|入場無料(一部有料)

          3月2日(土)「神戸KIITO」にて虫秘茶を提供します

          1月19日(金)〜 ウサギノネドコ京都店「おいしい博物フェア」に出品します

          2024年1月19日(金)〜2024年2月21日(水)まで、ウサギノネドコ京都店で開催される「おいしい博物フェア」に出品します。 本フェアでは、虫秘茶をご家庭で楽しんでいただけるようなパッケージ型での販売となります。個包装とシャーレ型パッケージの2形態をご用意しております。今回は少量の出品ではありますが、過去のイベント出展や茶会では出していない種類もございます。ぜひチェックしてみてください。 「おいしい博物フェア」詳細はコチラ ~~~~~ ウサギノネドコのミセは「自然

          1月19日(金)〜 ウサギノネドコ京都店「おいしい博物フェア」に出品します

          中国ラオス鉄道に乗りました

          昆虫文化の理解を深めるためにラオスに来ております(10/24現在)。ビエンチャンに滞在しているのですが、ルアンパバーンも良いよと聞いて、行ってみることにしました。 万象(ビエンチャン)駅から琅勃拉邦(ルアンパバーン)駅に向かいます。どうやら日本の鉄道システムとは随分違うようです。 チケット(切符)の買い方 駅の脇の方にチケットコーナーが併設されています。このチケットコーナーは開場時間が決まっており、その時間でないとチケットを購入できません。ビエンチャン駅だと、1日に3度

          中国ラオス鉄道に乗りました

          12/3 @東京 地球にやさしい中国茶交流会に出展します

          第19回 地球に優しい中国茶交流会に出展します。(詳細は下部に) 今回、吉祥寺に店舗を構える中国茶専門店「青蛾茶房」さんにお声がけいただき、出展することとなりました。コラボイベントというかたちで、青蛾茶房さんのブースをお借りします。 12月3日、日曜日のみの出展です。ぜひ遊びにいらしてください。下記のフォームより事前予約にて受け付けております。 ~~~~~ 地球に優しい中国茶交流会 お茶の愛好家がみんなで作る中国茶イベント。 2023年12月2日(土) 13:00

          12/3 @東京 地球にやさしい中国茶交流会に出展します

          「いきもにあ2023」に出展します

          2023 10/7・8 (土日)、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催される「いきもにあ2023」に出展します。 虫秘茶の小型パッケージを販売する予定で、現在、パッケージ販売の予定があるのは「いきもにあ」だけです。ぜひ覗きに来てください。代表の丸岡が二日とも在店する予定です。 「いきもにあ」について 「いきもにあ」は、物販・展示ブースの他に生きものハカセによる講演会などを行い、さまざまな角度から「いきもの」を楽しみ、知ることができるイベントを目指しています。 大好きないき

          「いきもにあ2023」に出展します

          セラミックアーティスト堀貴春氏とコラボ茶会

          8月27日 (日) 東京、セラミックアーティストの堀貴春氏の個展会場「水犀」にて、虫秘茶の茶会を開きます。本ページ下部のフォームより参加申込みいただけます。 【茶会概要】 昆虫をモチーフにした陶芸作品を手掛ける堀貴春と、昆虫の糞のお茶「虫秘茶」のコラボ茶会です。 堀氏は昆虫の造形や微細構造から着想を得、陶芸で表現する作家です。彼の作品は白を基調とした精巧な造りで、昆虫が億年単位の進化の中で獲得した造形や機能の美が溶け込んでおります。本茶会では彼の作陶した器のみを使用します

          セラミックアーティスト堀貴春氏とコラボ茶会

          京阪神エルマガジン社「SAVVY 8月号」に虫秘茶が掲載されます

          6月23日(金)発売です!

          京阪神エルマガジン社「SAVVY 8月号」に虫秘茶が掲載されます

          とある個展に行ってきました

          6月初旬、とある陶芸家さんの個展に行ってきました。以前より気になっていた作家さんで、いつかどこかでご縁が繋がればいいなと思っていました。堀貴春さん、昆虫のビジュアルをモチーフに陶器を制作されている方です。以前に開催した「秘密の虫秘茶茶会」にて、客人の方から堀さんを教えていただいたのでした。 コンセプトが際立っている人や物って魅力的ですよね。 5月吉日、フォローしているSNSで、堀さんの個展が金沢で開かれることを知り、唐突に思い立ちました。堀さんに連絡を取り、日程を合わせ、金

          とある個展に行ってきました

          凄い人と会った話

          この記事は彼の現状を全て肯定するものではありません。私の当時の所感を綴ったものです。(追記) ちょうど一年前、修士課程から博士課程へ進む日。CRRAの村木くんと会ってました。と言っても、お台場にあった彼の研究所兼オフィスに半ば押しかけるような形でしたが。事の始まりはABEMAヒルズにてコメンテーターの村木くんが虫秘茶(当時は虫糞茶として)を飲んでくれたことで、「開発者と友達になりたい」って言ってくれたのを私がマジに捉えたわけです。 目敏くも図々しい私を彼はあたたかくオフィス

          凄い人と会った話