240907◇『ナナメの夕暮れ:若林正恭』を読んだ
◎きっかけ
若林さんのファンというほど熱烈ではないが、テレビで見かけると面白い番組なんだろうなと思うくらい好印象だ。勝手に若様と脳内ではお呼びしている。エッセイってその人が何を考えているのか、覗き込める感じがして好きだ。
◎概要
オードリー若林、待望の新エッセイ集!
『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた。恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない。そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる――。
ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……「おじさん」になった若林が、自分と、社会と向き合い、辿り着いた先は。
◎覚書
・自分にとっての言語化できない当たり前を疑問に思われるとめんどくさい人認定してしまうな。だって当たり前なんだもん。
・私は割と疑問に思わず、というか何も考えず、辛くなければある程度の理不尽はスルーしちゃうからなあ。
・書きたいことが浮かばないのは、目の前の事象が何の変哲もない地元のような感覚になったからだろう。見る者全てに驚いていた時期と比べたら、感じることが減りそう。とても分かる。
・おひとりさま。ひとりでいても寂しくないのは自分との会話を楽しんでいるから。とても分かる。人の話を聞くとは?共感をしてあげるもの?お互いを分かりあうための手段?
・周りの求める答えを出し続けているなと思う。中学の部活なんて特にそう。顧問が怒って職員室に行ったら呼びに行かなきゃで、でもそんなことするなら練習してたほうがいいだろと思うけど、団体行動が常だったから輪を乱せなかった。自分がしたいことを考えなくなるよ、あんな環境にいたら。
・自分の外には面白いものがたくさんあるけれど、その時その時の自分のニーズにあるものばかりかと言われるとそういうわけでは無い。最終的に自分の機嫌を取るのは自分だから自分の中に面白いものを宿しておいたほうがいいんだな。今の私は外に求めすぎだと思う。
・欲なんて人それぞれだろう。10万もするスウェットは私もいらない。そんなお金を使うなら友達とか家族とめちゃウマなご飯を食べてイェーイ!と盛り上がりたい。プライスレスな使い方。これは一流ではない?自分を誇示したいから、他人に対して「野心や欲望がないと〜」と言うんだろう。
・特に「ここで働きたい!」と思ったことはなかった。「こんなことしたいな!」はあるけれど。この時点で企業より人を優先させている気がする。昔の人は国のために!とか会社のために!とか大きすぎるものを中心に働いていたんだろうけど。それらに重きを置けない状態になったら、各々で何を中心にするか、何を大切にするかを決めて生きていくんだな。
・ただ生まれて死ぬという事象にデコレーションしまくる。良いフレーズだし、人生というものを簡潔に、でも芯を捉えていると思う。推し活やスポーツ観戦のようなデコレーションばかりでは自分というケーキのバランスは悪くなる。いろんなデコレーションしたいので頑張って働く。
・しのごの言っても幸せになったもん勝ち
・怖いのは経験値不足だから。失態から学んでいくんだよな。まずはやらなきゃ。
・自分の気持ちを優先するか、相手の気持ちを探るかで人生の満足度を左右される。他人の気持ちばかり気にする人は、少しだけでも自分に傾けていいかも。
・見返りを求めない、愛を垂れ流す側か。まだなれていないかも。欲しすぎる、見返り。
・耳の痛いことを言ってくれる人、周りにはいないかも。優しい人が多いな。自分は出来ていると思ってはないけど、すぐ調子に乗っちゃうところはあるので、慎重でありたい。もし言いにくいことを言ってくれる人に出会えたら大切にしたいな。
・他人の目を気にする人は、心の中で他人をバカにしまくっている、正真正銘のクソ野郎
私だ!何を隠そう私だ!何でもかんでもではないが、そうしてしまっているところがあるな。
・他人のはしゃぐ姿をバカにしていると自分は出来なくなる。ああ、そうかもしれない。熱中したり、没頭したりができなくなってるかも。若林氏ほどネガティブを拗らせていないけど…
・打席に立たないとデータが集まらない。挑戦することなく大切さは精神論ではなくデータの総量を増やすことなんだな。
・外のジャッジが正しいとは限らない、か。私も確かに外からの評価に頼りマンだからなあ。そう思ってもいいんだよな。
・モチベーションを取り戻すための行動が、自分を苦しめていないか?熱量に圧倒されて、自分をダメに見せている気がする。
・自意識過剰な人間は歳を重ねると楽になって若返る、とあるが。その境地にまだ行けてないかも。まだ人の目は気になるし。でも失敗したことに対して、引きずりすぎることは減ってきた気がする。少し許容できるようになったのかも。
・合う人に会えることの喜び、私も味わいたい。
・彼のように、物事をたくさん考えているわけじゃないけど、私の心を言語化してくれて、共感できる箇所がたくさんあった。他の著書もぜひ読みたい。